新型肺炎ショックは米国追い風【記者の視点】

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予想外に底堅い

 春節明けの上海市場への警戒感が強かったが、人民銀行による資金供給とカラ売り禁止措置で、想定内の下落に留まった。先物のナイトセッションでは週末に2万2650円まで急落しており、この日は一時2万3000円台にまで戻す場面があったことを考慮すれば、予想外に底堅いと判断できよう。

新型肺炎と米国新型インフルエンザ

 新型肺炎についてはタイ保健省が2日、感染した中国人女性(71)に、インフルエンザとエイズウイルス(HIV)の治療に使われる抗ウイルス剤を混合して投与したところ、症状の劇的な改善が見られたと発表、他国でも治療薬の開発が進められているなど明るい話題も増えている。そもそも、米国では現在、新型インフルエンザが流行しており、1月18日時点で今シーズンの感染者は1500万人以上、入院患者は14万人、死者は8200人以上と疾病管理予防センターが発表しており、これと比較すれば、先進国で未だ死亡者0%の新型肺炎の方が感染力は弱いとの見方もある。

高値圏での悪材料でスピード調整

 新型肺炎による中国経済への影響が売り材料にされている訳だが、今回、米国は即座に全土への渡航禁止を発表、高官からは、「これが契機に生産体制が米国内に回帰してくる」と前向きな発言をしており、今回の件が米国にはプラスになるとの見方をしている。そのような状況を考慮すれば、パンデミックで大暴落という過度な不安より、高値圏での悪材料でスピード調整という見方が妥当かも知れない。




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