パウエル講演に注目【記者の視点】

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売り誘ったファウチ発言

 ニューヨーク市場の急落から日経平均では2万円割れが危惧されたが、売り一巡後は戻す動きになった。キッカケとなったのが国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長の2次感染拡大への懸念発言。経済活動再開へ意欲を見せるトランプ大統領の新型コロナウイルス対策本部主要メンバーであることから売り急ぎを誘ったようだが、韓国や中国武漢の動向を見れば、専門家として当然の発言であり、改めて売り叩く材料ではない。ただ、今期予想を非開示にする企業や大幅減益予想を発表する企業が続出するなかで、ここから積極的に上値を追えない投資家が多いだろう。

マイナス金利への言及は?

 注目イベントとしてはパウエル議長が、米東部時間13日午前9時(日本時間13日22時)からピーターソン国際経済研究所が主催するバーチャルイベントで講演を行う。6月9~10日の次回FOMCまで1カ月近くあることから具体的な発言はなさそうだが、感染拡大の経済への影響に改めて言及することは確実で、トランプ大統領が要求するマイナス金利について何らかの発言がれば為替が動く可能性もある。

良い銘柄の選別物色

 加えて、明日は緊急事態宣言の中間報告も控える。重点的な対策が必要な13の「特定警戒都道府県」のうち愛知、京都、福岡を解除対象に加える検討に入ったと報じられており、15日からは大阪府独自の基準「大阪モデル」の運用も開始される。自粛解除へ向けた動きへの期待を考慮すれば、ここから売り叩くのも難しい。
 個別ではNEC(6701)が強い動きになってきた。GMO(9449)など業績の良い銘柄の選別物色が続こう。




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