第2週も膠着感が強い動き
7月第2週の東京市場も膠着感が強い動きになった。先週はオプションSQ前で先物に絡む動きが警戒されていたことに加えて主要ETFの決算集中日から分配金支払いに伴う換金売りが懸念されていたが、9日には東京都内での新型コロナウイルスの一日あたり新規感染者が過去最大の224人となり、再び活動自粛による経済への悪影響が取り沙汰されてきた。
米国でも9日に新規感染者が初めて6万人を突破。テキサスやカリフォルニア、フロリダの3州では1日の死者数が過去最多を更新しており、国内外ともに感染拡大が改めマーケットの不安心理として足枷になりそうだ。
週明けは反発スタート
そのような中で週末10日のNY市場はバイオ医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズがCOVID19治療薬としてのレムデシビルが患者の死亡リスクを62%引き下げる可能性があると発表したことを好感してダウは369ドル超の大幅高、225先物のナイトセッションでは320円高の2万2610円で引けており、週明けは反発スタートとなりそうだ。。
15日には黒田日銀総裁の会見
今週は米国では14日にシティグループ、JPモルガン、ウェルスファーゴ、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの決算が予定されており、新型コロナの影響が考慮されてどのような内容になるかが注目されそうだ。国内では日銀金融政策決定会合が15日まで開催され、15日には黒田日銀総裁の会見が予定されている。現状の緩和スタンスは維持されそうだが、手掛かり材料難となれば、黒田発言がマーケットに影響を及ぼす可能性もあろう。
15日に3社のIPO
個別ではソフトバンクグループ(9984)が最高値を更新、伊藤忠によるTOBでファミリーマート(8028)が急騰するなど特定の指数構成銘柄の動きに日経平均の動きが支えられており、物色範囲が拡がらないと膠着感から脱却するのは困難だろう。15日にGMOフィナンシャルゲート(4051)含めて3社の公開が控えており、マザーズの直近公開を含めて新興物色が継続しそうだ。
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