NYダウ急落も終値3万ドル回復
今年最初の取引となった4日のNY市場は寄り付きから買われて史上最高値を更新していましたが、その後、ジョージア州の上院決選投票を控えて利食い売りが嵩む展開となりました。NYダウは一時725ドル安の2万9881ドルまで下落しましたが、終り値ベースでは3万ドルを回復し、25日移動平均線上を維持しました。
S&P陰線包み足も25日線維持
S&P500は55ポイント安の3700ポイントで取引を終えましたが、日足ローソク足は12月28日~31日までの4日分を陰線で包みました。終り値はNYダウ同様に辛うじて25日移動平均線上を維持しました。
ナスダック注意深く観察必要
ナスダックは189ポイント安の12698ポイントで引けましたが、こちらは12月30日、31日の2日分の日足を陰線で包みました。ナスダック指数で面白いのは、一目均衡表の雲下限が横ばいから上昇に転じると下落することが多い事です。昨年9月や10月にも見られた現象ですので、注意深く観察する必要がありそうです。
売り先行も寄り直後から押し目買い
昨日の東京株式市場はNY安を受け、売り先行スタートとなりました。しかし、寄り付き直後から押し目買いが入りましした。これは8時50分に日銀から発表された12月のマネタリーベース(資金供給量)が前年同月比18.3%増の606兆5491億円と大きな伸びとなったことが下支え効果を発揮したものと思われます。
過剰流動性相場だ続くと読む
昨年1月以降の推移を見ると1月=2.9%増、2月=3.6%増、3月=2.8%増、4月=2.3%増、5月=3.9%増、6月=6.0%増、7月=9.8%増、8月=11.5%増、9月=14.3%増、10月=16.3%増、11月=16.5%増、12月=18.3%増であり、昨年の緊急事態宣言以降は急増しており、過剰流動性相場はまだ続くと読んだのではないでしょうか。
トレンド崩れるまで押し目買い
80年代バブル相場では、後半のスタートとなった1987年10月が+15.4%でした。まさにジャブジャブという数字です。基本的にまだトレンドが崩れてはいませんので、過剰流動性相場では押し目買い。しかし、それが崩れた場合は、現金化を急ぎ、下げ止まりを確認できるまでは様子見となります。
どう転んでも動けるポジションを
米国株の突然の急落はジョージア州の上院2議席の決選投票を気にしているということでしょう。世論調査では与野党支持率が拮抗しており、トリプルブルーの可能性が意識されてきました。民主党の掲げる法人増税、また積極的な財政政策に伴う金利上昇などへの警戒感の高まりです。結果次第では亀裂が入ることが考えられますので、どう転んでも動けるポジション取りが必要です。
日々勇太朗
相場見通し
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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