大規模経済対策期待で大幅高
昨日の東京株式市場は5日振りに反発し、ザラ場の昨年末高値を更新してきました。30年ぶりの高値だということです。ジョージア州の上院選挙は民主党が制したようです。いわゆるトリプルブルーということで、前日までのマーケット関係者は大規模な経済対策と法人増税が通りやすくなるために下げ材料だと見ていました。ところが、マーケットの反応は大規模経済対策期待で大幅高。もうこうなると株価を上げるためのネタはなんでも良いといった感じです。
浮かれていて良いものか?
仕手株の本尊が売り抜けるために買い煽り、大衆投資家が提灯買いを入れたところにぶつけて売り抜ける。その売り抜けが完了するまでは上げ続けるといったようにも見えてきます。米国議事堂内にトランプ支持者が大量乱入しても400ドル上げる株価。しかし浮かれていて良いものかどうか?
現実を見ないと
米長期金利が1%を超えて上昇する中、FRBがどういった動きをするのか注目されるところです。コロナ禍での金利上昇は企業収益や住宅市場への悪影響が懸念されます。加えて、法人増税やキャピタルゲイン増税を先延ばしにして、経済対策が本当に優先されるのだろうか。マーケットはポジティブ反応ですが、現実を見ないといけないことに気が付きはしまいか。
米国の姿には驚き以外ない
また、映像を見ると、議事堂の壁をよじ登る人々の光景や、議事堂内に雪崩れ込む人々の映像、警察官に銃口を向けられて床に伏している人々の映像など、日本では到底考えられない今の米国の姿には驚き以外ありません。それを煽ったのがトランプ大統領自身ですから開いた口がふさがりません。1月20日の退任前に合衆国憲法修正25条を発動し、トランプ大統領を免職にすべきだとの声も出ているといいます。
勢いずく東京市場は不思議な反応
それでも上がる株式市場。東京都の感染者数が2000人超と加速したことから若干上げ幅を縮めましたが、相場は勢いずいてきました。NY市場は景気敏感株が主役に立つ一方で、長期金利の上昇によりナスダックは売られました。これは想定通りの反応です。ところが東京市場は金融株を中心にバリュー株が買われる中、エムスリーやレーザーテックなどグロース株も買われる展開。このあたりも不思議な反応です。
投資家の警戒感も
昨日はいつ以来でしょうか、ストップ高比例配分銘柄がゼロになりました。幅広い銘柄に買いが入ったからとも言えますが、投資家の警戒感が現れたようにも感じます。昨日ご紹介したMonotaROがいい感じで反発しました。高いところはヘッジ売りだと考えております。
日々勇太朗
相場見通し
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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