規制問題に発展せねば良いが…【転ばぬ先のテクニカル】

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NY急落は織り込み済み

昨日の東京株式市場は反発しました。先週は月曜日高値から週末まで1193円幅下げたことや、金曜日の時間外取引で米株先物が下げていたことからNYの急落は織り込み済みということでしょう。

NYダウは大陰線でデッドクロス

NYダウの1月相場は624ドル安となり、3カ月ぶりに下落しました。1月21日には3万1272ドルの市場最高値を更新しましたが、その日から5連敗後1日だけ反発し月末は3万ドル割れで取引を終えました。高値からは1290ドル下げました。週足では前週比1014ドル安となり大陰線で取引を終了。13週線を割り込んでしまいました。1月29日の日足は620ドル安となる大陰線となり、5日線と25日線がデッドクロスしてしまいました。

金融、財政政策に変化も

今回の急落要因となっている米ネット証券「ロビンフッド」やSNSの掲示板「レディット」の問題は米国で社会問題、政治問題としても取り上げだされており、まだ予断を許せません。この問題をきっかけに株式市場の規制問題に発展すれば、ここまで株高を支えてきた米国の金融、財政政策に変化をもたらすかもしれません。

無名企業がデイトレーダーにあおられる

ゲームストップのみならず、先週、木曜日にはニュー・コンセプト・エナジーという従業員5人だけ、日量たった70バレル相当の原油・天然ガスを米アパラチア地域で生産する無名企業が、「レディット」に集まったデイトレーダーの熱狂にあおられ寄り付き2.30ドルから一時30.99ドルまで1347%上昇しました。

落としどころ間違えるとパニック

株だけではありません。レディットでは28~29日に銀の購入を呼び掛けるメッセージが拡散し、銀価格も10%超上昇するといった有り様で、様々なマーケットの価格形成に影響を与えています。なによりもテスラ株に代表される相場牽引役を担った銘柄群も元を正せば個別株オプションを利用した株高演出という意味で手口は同じであり、落としどころを間違えるとパニックを引き起こすことでしょう。

市場が正常に機能していない

時には株価操作とも思える強引な売り崩しを駆使し、市場を食い物にしてきたヘッジファンド。彼らに個人投資家が一泡吹かせたことには拍手を送りたいところですが、こうなると市場が正常に機能していないということになります。

資金管理厳格にして落ち着き待つ

日経平均は2万8000円台を回復し、25日線上に顔を出しました。TOPIXは25日線にタッチした程度で自律反発の域を出ていません。日経平均の次の日柄変化日は2月8日、NYダウのそれは2月12日前後です。ここで慌てる必要はなく、資金管理を厳格に行い、全般の落ち着きを待つところでしょう。

日々勇太朗

相場見通し

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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