連鎖反応【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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異市場間ダイバージェンス

先週19日の本紙の「異市場間ダイバージェンス」で書いたような展開となってきました。先行して下げていたテスラ株にならいビットコイン価格が急落。テスラが15億ドルのビットコインを購入したと公表されたのが2月8日。このニュースを手掛かりにビットコイン価格が暴騰しましたが、テスラ株の最高値は1月25日で、その後は値を消す展開になっていました。

ビットコイン1日で23%もの暴落

普通ならビットコインの暴騰により含み益が増加したテスラ株は上がったはずだと思います。しかし、株価が下落基調を強めたことで異市場間ダイバージェンスと指摘しました。日本が天皇誕生日の祝日中、海外市場でビットコイン価格が急落しました。22日に615万円まで値上がりしたところから翌23日には一時475万円まで急落。わずか1日間に23%もの暴落です。

需給要因のみで価格変動

1時間足や4時間足を見ると身の毛もよだつチャートとなっていますが、過去1年間さかのぼると大した変動幅ではありません。昨年3月安値は41万円で、約1年で15倍に値上がりしましたので、1日で22%急落しても驚くほどではありません。ただ、仮想通貨は通貨自体の価値をはかる指標がありません。買うから上がる、上がるから買う、といった需給要因のみで価格が変動します。

テスラ株急落が連鎖

そしてビットコインを15億ドル購入したと公表したテスラ株が急落。1月25日の900ドルから昨日は一時620ドルまで、高値から31%下げました。テスラがこけるとGAFAなど米国市場を牽引してきた銘柄も長期金利の上昇も相まって利食い優先となり、アップル株なども急落。そうなると、テスラ株の保有比率が高いETF、ARKイノベーションETFやARKオートノマス・テクノロジー&ロボティックスETFなども23日は3%超の下落といった具合で連鎖反応が起こりました。

東京市場も値嵩売られ指数ぶれる

こうなると東京市場もITや半導体関連など値嵩株が売られることで指数が大きくぶれることになります。また、上昇トレンドが崩れる気配はありませんが、上値が重くなってきたことは確かです。

5週線下値支持機能するか

先週も指摘したように、個別銘柄が先に天井をつけ、その後数日して指数が崩れ出します。既に高値から下落基調に入りだした指数採用銘柄が増加しており、また、決算発表が通過したことで市場は材料難となっていますので、そろそろ値幅を伴った調整局面が訪れるかもしれません。5週移動平均線の走る2万9140円が下値支持線として機能するのか注目です。

日々勇太朗

 

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

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