変化日到来【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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米市場は全てポジティブに受け止め

今週末23日~来週26日まで久々に日柄変化日を迎えます。このところの米国市場は鼻息荒く、全ての出来事をポジティブに受け止めています。米国人はパーティー好きであることは間違いなく、今のところ尽きることのない資金供給策と巨額の景気対策に誰も彼もがダンスに講じています。

仮想通貨はコインベースがダメ押し

しかし、一番鼻息の荒かった仮想通貨市場が急落しました。一説ではウイグル自治区の停電が発端だとか。人権侵害問題で揺れる新疆ウイグル自治区は有数のビットコインの採掘場所とも言われ、一部ではビットコインの約2割が新疆ウイグル自治区で採掘されているとのことですが、それよりもコインベースの上場がダメを押したのではないかと思います。上場時の時価総額が日本円で7兆円だとかで、ニューヨーク証券取引所の親会社の時価総額も上回る水準。やはり行き過ぎたという印象です。

米市場は懸念材料を株高で消化

そういう意味では米国株式市場も昨年11月の大統領選挙前後から懸念材料を全て株高で消化してきました。大統領選挙直前の10月30日のNYダウ2万6143ドルから押し目らしい押し目もなく、3万4256ドルまで上昇。ほぼ半年間に渡る強気相場が継続しています。

米強気相場を振り返る

ここで少し遡ってみたいと思うのですが、現在の強気相場はリーマンショック後の安値からスタートしています。2009年に6547ドルで底打ちした相場は昨年3月に一旦途切れ、コロナショックで1万8591ドルまで下げました。コロナショック前の2月最高値は2万9551ドルです。約11年掛けて2万3000ドル上げてきました。そして一カ月で約1万1000ドルの急落。そのボトムから約1年で1万5665ドルの上昇とは調子に乗りすぎてはいないのか?そんな気がしてなりません。

東京市場は好悪材料の綱引き

NYと比べて上値も重く薄商いの市場となっている東京。ここにきて新型コロナの感染者が急増していることが要因と思われますが、ワクチン接種の進展度合いを投資家は分別してマーケットを選んでいるのかもしれません。菅総理が日米首脳会談で訪米し、ファイザーから大量のワクチンの追加供給を確保できたのは好材料。一方で、大阪府が緊急事態宣言の要請を決定したのが悪材料で、東京都も続く可能性があります。その結果マーケットは綱引きしているということなのでしょう。

株高か失望売りか分岐点

今週は22日の日本電産の決算発表を皮切りに3月決算発表が本格化いたします。決算発表に対して株価がどのような反応を示すかが注目となります。変化日から株高へと移るのか、逆に失望売りとなるのか分岐点を迎える週ということになりそうです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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