日経平均と仮想通貨【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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2万8500円近辺が戻り売りの急所

ボラティリティの高い相場展開が続いています。一昨日は予想外の582円高となりましたが、昨日はほぼ往って来いの反落です。この動きを見ると、やはり2月~4月の三角持ち合いの下値サポートラインを下放れたことで、2万8500円近辺が戻り売りの急所としてレジスタンスラインとなっていることが意識されます。

一昨日の急騰は高速システム取引では

一昨日の急騰がなぜ起こったのでしょうか?一部では年始から3月末まで一貫して売り越してきた公的年金が買いに転じたといった解説がありました。しかし、年金資金は押し目は買っても、上値を買い上がることはありません。一昨日のように寄り付きからズッと上値を追いかけるような動きとはならないはずです。そこで考えられるのがヘッジファンドなどのAI主導の高速システム取引だったのではないかということです。

薄利でも損しないシステム構築

先週金曜日のテレビ番組「ガイアの夜明け」で「コロナなのに…なぜ株高」という特集で紹介されていましたが、現在、金融庁に登録している高速取引業者は55社あり、100万分の1秒で自動売買される光景をガイアでは日本で唯一の高速取引業者にテレビ取材していました。東京都内某所の彼らの極秘施設は轟音の部屋に見渡す限りの巨大コンピューターが並んでいました。十数名の社員は東大卒など高学歴の若手エンジニアばかりであり、彼らは薄利でも損をしないシステムを構築し、海外業者に負けない取引を繰り返しています。

ボラティリティ高い取引横行

AIが指令するシステムトレードでは東証一部の取引の半分以上を占めており、一日に何百万回という取引を自動で行ってその日のトレンドを主導していくということです。恐らく翌日に持ち越すポジションは持たないシステムであり、一昨日は上昇トレンドを1日形成しましたが、昨日は違った方向に売買していることでしょう。こういった影響が非常に大きいためにボラティリティの高い取引が横行しているということでしょう。

ビットコインやテスラ株から目離せず

昨日、AIが何に反応しているのかと様々なマーケットを見渡しておりましたが、どうもビットコインなどの仮想通貨が影響しているようが気がしてきました。ネットで検索すればビットコインの分足チャートがありますのでご興味があれば探してみてください。非常に似たトレンドを見ることができるでしょう。それにしても4月半ばに700万円していたのに今は400万円前半です。明らかに仮想通貨バブルの崩壊です。今後、ビットコインやビットコインに投資したテスラ株の動向から目が離せないと思います。

もっと長めの時間軸でトレンド見る

ところで我々個人投資家に数秒間の高速取引をすることは出来ません。となると、もっと長めの時間軸でトレンドを見ていかねばならないということでしょう。目先のイレギュラーな動きも、中長期で眺めれば些細なことではないでしょうか。となると、今のトレンドはレジスタンスラインに接近すれば戻り売り、大きく突っ込めば押し目買いというスタンスで良いのではないかと思います。

マザーズ市場に変化

ここで少し変化が出てきたのがマザーズ市場です。昨日の当欄で書いておきましたが、マザーズ指数は4月28日から8連敗しました。酒田五法では「新値八手十手」といい新値安値の陰線が8本~10本でれば投げ売り一巡の目安としています。5月14日に小さく反発しましたが、翌17日は前日の陽線を陰線で包み込んでしまいました。これは「最後の抱き線」という底入れのシグナルと解説されています。

投げ売り一巡からリバウンド

昨日、そのことに気づいてコメントいたしましたが、18日日足は17日の陰線の中で納まる動きとなりました。これは「陰の陽孕み(はらみ)」というもので、翌日(昨日)陽線が立てば買いに転換するという足型です。そして19日は教科書通りの動きになり、17日の陰線の高値を抜き出してきました。このような足型の連発により、投げ売り一巡からのリバウンド相場へと発展する可能性があります。

時価総額大きく出来高できる銘柄を選択

出来るだけ時価総額が大きく、出来高もできる個別銘柄を選択すれば戦えます。直近IPO銘柄の中から早くも大幅高する銘柄が多数でてきており、短期リバウンド狙いで銘柄選択すれば良いと思います。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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