2月高値からの調整一巡
昨年9月から続いてきた月末最終日安のアノマリーが遂に潰えました。そして8月の月足は2月以来6カ月ぶりの陽線形成となりました。日経平均という指数は2月高値以降調整を余儀なくされてきましたが、その調整は8月20日の大引け安値2万7013円で13カ月線にタッチして一巡したものと思われます。
SBGとファストリの浮上必要
2万8365円近辺を走る5カ月線を抜けると長期トレンドは上向きに転じることになります。2月高値の3万714円を抜くかは分かりませんが、ここで上値追いをするためには先日も指摘したSBG<9984>、そしてファーストリテイリング<9983>の浮上が必要です。
SBGは二番底形成
SBGは昨日の寄り付きは下放れて6036円安値までありました。そこから急速に持ち直し30日高値を一時抜きました。ザラ場での陽線包み足となったことから23日安値の5996円に対する二番底形成で底入れと思います。引けが伸び悩んだのはMSCI指数のリバランスに伴う売りが出たものと思われます。
ファストリ配当落ち分ほぼ埋める
ファーストリテイリングも同様に寄り付きは下放れて7万150円の年初来安値を更新しましたが、こちらもその後急速に持ち直し昨日の配当落ち分をほぼ埋めました。日足は今月23日に続き2度目の差込み線となったことで底入れだと思います。今後の日経平均の動向はこの両銘柄を見ていれば良いと思います。
マザーズは先にトレンド転換
また、8月18日に陽線包み足を形成し底入れと指摘したマザーズ市場はいよいよ75日線を捉えてきました。マザーズ市場は常に日経平均より先にトレンド転換してきており、先行指標として日経平均の浮上を予告してきました。
コンフィデンスなど個別も出直る
個別では24日と27日に取り上げたコンフィデンス<7374>が昨日急騰し一時2674円高値までありました。また押し目買いとしたサイバーセキュリティクラウド<4493>も押し目完了から75日線を突破。20日に取り上げたダイハツディーゼル<6023>も年初来高値に接近。
NISSHAはIT分野へ多角化
東証一部の動きが活発化してきましたので、小型株は利食いを交えながら取り組んでいただきたいのですが、本日は東証一部からNISSHA<7915>に注目してみたいと思います。一般印刷から産業、電子関係の特殊印刷へ展開する同社はIT分野への依存度が高く、現在事業の多角化を進めています。
2度目の上方修正でPER5.8倍
8月5日に発表した21年12月上期の営業利益は108.3億円と5月に上方修正した75億円を大幅に上回って着地。同時に今期2度目となる通期の業績予想を上方修正し、営業利益を105億円から170億円に引き上げています。決算翌日に1937円まで急騰した株価はその後1600円まで調整を入れてから出直ってきました。EPS305.30円ですのでPERはわずか5.8倍。PBR0.94倍と非常に割安な位置だと感じます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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