上への動き鮮明も上下に窓
昨日の東京株式市場は反発しました。注目された米FOMCは市場予想通りとなり、米主要3指数は最高値を更新。シカゴ日経225先物も高く帰ってきたために、寄り付きから買い先行となりました。日経平均は上への動きを鮮明にしていますが、海外事情で寄り付きが上下にギャップを作る毎日。日足の窓が上にも下にも空けるため、決して綺麗なチャート形状ではありません。
好決算銘柄も高寄りの後ズルズル下げる
個別銘柄も同様で、好決算で買い物を集めても、寄り付き近辺からズルズル下がるケースが目につきます。今期の最終利益を従来予想の3700億円から5200億円に上方修正した日本製鐵<5401>がそうであり、火曜日の取引時間中に今期最終利益を従来予想の970億円から1920億円に上方修正した三菱ケミカル<4188>なども発表直後1分間は急騰しましたが、その後はズルズルと値を消しました。
海運出尽しトヨタ高値更新後急落場面
昨日のお昼休みには川崎汽船と日本郵船が通期予想の上方修正を発表しましたが、後場は材料出尽くし感から売り物で始まりました。13時25分に決算発表したトヨタ自動車も直後に年初来高値を更新しましたが、その後はまとまった売りにより急落する場面がありました。
好決算発表でEPS2076円まで回復
ところで日経平均の一株利益(EPS)は9月末は2152円でしたが、10月に3銘柄の採用銘柄入れ替えに伴い2025円にまで低下しました。この間、日経平均は2万9452円から2万7293円まで急落。10月初旬の株価急落は岸田ショックと言いながらも、実はEPS低下によるものだと言える訳です。足元の好決算発表により現在のEPSは2076円まで回復してきました。決算発表後に売られた銘柄も売り一巡後には株価回復へと再評価されるのではないかと思います。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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