NY株式はとんでもない動き
24日のNY株式はとんでもない動き方をしましたね。寄り付きから下放れてNYダウは一時1115ドル安まで急落していきました。筆者は寝る前にスマホで寄り付きからの下落を見ていましたので、真夜中に何度も気になって目が覚めて、その都度、確認していました。CMEシカゴの日経225先物も890円安の2万6690円まで叩かれました。昨年8月安値を割り込んだことで、こりゃ駄目だわと諦めムードで寝不足でした。
ダウは過去に一度もない戻し
ところが引け際になってNY主要3指数が急激に戻す展開となりました。結局、プラスに転じてのクロージングとなりました。NYダウは99ドル高の3万4364ドルで取引を終了。値幅は兎も角、NYダウが安値から1214ドルも上がったケースは恐らく過去に一度もないと思います。日足チャートは7日連続陰線でしたが、24日は8日ぶりに極めて下髭の長い陽線を立てました。ナスダック総合指数も一時674ポイント安の1万3095ポイントまで突っ込みましたが、終値は大きく戻して86ポイント高の1万3855ポイントで取引を終えました。ただ、月足チャートでは12カ月線を下回り、月足は大陰線状態です。
米国市場は目先底入る
ところで米国市場は現物株よりも個別株オプションの取引が盛んです。小さい資金にレバレッジを掛けて勝負するのがアメリカ流です。昨年、ゲームストップ株などのボロ株が大暴騰したのは記憶に新しいところですが、個人投資家が空売りの多い赤字会社をSNSを通じて呼びかけあい、コールオプション(買う権利)に大量の資金が投じられたことで、売り方の買い戻しやヘッジ買いなどを巻き込んでの大相場となりました。今回はこのレバレッジ投資が逆回転し、担保切れによる追証などが発生し、投げが投げを呼ぶ展開となったと思われます。その投げ売りが尽きたところから急激に株価が戻したというのが24日のNYの光景です。主要3指数が長い下髭の陽線を形成したことで、目先的にはコツンと底が入ったように思います。
三角保ち合い下放出れボックスも底割れ
さて、米主要3指数はプラスに転じましたが、シカゴ日経225先物は戻しきれませんでした。そのため、グローベックスのNYダウが200ドルほど下げていたこともあり、寄り付きから再度売り込まれてしまいました。昨日もお伝えしましたが、ここで重要なのは昨年8月安値を守れるのかどうかでした。ザラ場安値は2万6954円、終り値ベースでは2万7013円でしたが、ザラ場安値を割り込んでしまいました。ザラ場の安値は2万6890円でしたが、25日線との下方乖離が5.2%に拡大したことで下げ止まったようです。ただ、これで昨年9月以来の三角保ち合い下放出れに続き、昨年間のボックスも底割れしたことになります。
リバウンド局面は戻り売りに徹する
NYが下髭陽線だったにも関わらず、このような事態となり、東京市場は一番ひどい形となってしまいました。日米共に株価のトレンドは崩れましたので、今後の戻り局面は売りで対処せねばならないと思われますが、株価はかなり最悪シナリオを織り込んできているはずで、FOMCが終れば短期的にはあく抜けになり一旦は急速に買い戻されるとみています。次のリバウンド局面は徹底的に戻り売りに徹し、空売りポジションを積み上げねばならないと思われます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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