意外に個別の下値は堅かったが…【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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早急な利上げによる景気悪化懸念から売り

週明け17日の東京株式市場は反落となりました。先週末14日の米国市場は、前日の大幅高を引き継ぎ上昇スタートで一時390ドル高までありました。その後、ミシガン大学が発表した10月の米消費者態度指数(速報値)で消費者の予想インフレ率が、1年先で5.1%(9月時点は4.7%)、5年先も2.9%(同2.7%)とそれぞれ上昇。前日の9月の米消費者物価指数(CPI)に続きインフレ圧力の根強さを示し、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めの継続を後押しする内容だったことから米長期金利が上昇に転じ、早急な利上げが景気悪化を招くとの懸念から売りが広がりました。

前日の大陽線に対する押し目形成

NYダウは前日の827ドル高の約半分を打ち消す403ドル安で取引を終了。ナスダックは前日の232ポイント高を上回る327ポイント安で終値ベースでは年初来安値を更新しました。ただし、ナスダックは前日のザラ場安値は10088ポイントまであり、前々日の陰線を陽線で包み込む陽線包み足の買い線は今のところ生きています。チャート上は前日の大陽線に対する押し目形成といった形です。

日経平均半値押しで止まるも…

日経平均は一時、441円安までありましたが、先週末に853円高していたことから半値押しで止まりました。5日線(2万6573円)上をキープしており、ナスダック同様の動きに見えます。ただし、先週末14日の急騰も10月6日同様に25日線、200日線に上値を押さえられました。10月3日安値からは4日上げ、4日下げから1日だけの急騰でリズムが狂いつつあります。日足は陽の陰孕みであり、買いの勢いが早くも衰えだしていることが伺えます。14日安値の2万6595円や10月13日~14日の日足の窓埋め(2万6408円)を割り込むと、相場は崩れた下げ加速の可能性が高まりますので、これらを守れるのかどうかに注目となります。

米国市場で決算発表本格化

今週は米国市場で決算発表が本格化します。NYダウ採用30銘柄のうち8銘柄に加え、ネットフリックスやテスラなどが予定されています。経済指標では今晩、ニューヨーク連銀景気指数、明日は中国の7~9月期GDPや9月の鉱工業生産及び小売売上高などが注目されるところでしょう。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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