英トラス政権大規模減税の愚策撤回
英トラス政権が大規模減税という愚策を撤回すると発表しました。当たり前のことです。世界の中央銀行がインフレ対策を優先する中で、大規模減税するという案は誰が見ても間違っています。トラス首相とクワ―テング前財務相の責任は大きいと考えます。
新財務相手腕分からないが行動力ある人物
新財務相のハント氏はマーケットの声を聞き、クワ―テング氏の政策を否定しただけであり手腕は分かりません。氏はオックスフォード大学モードリン・カレッジ(人文学や芸術系)を卒業後、コンサルタント業に従事。その後、2年近く日本に滞在し、英語教師を務めます。
帰国後はいくつもの事業を手掛け、日本へマーマレードを輸出する事業などもしましたが上手くいかず、その後、教育関係事業で成功し、同事業を豪州企業に売却したことで英国国会議員髄一の資産家となりました。事業売却後に政界に進出し、今回財務相に抜擢されたといった経歴です。
経済に精通しているとすれば事業家だったこと以外は見当たりませんが、市場混乱を収めるために政策撤回するという意味では行動力はある人物ということになりそうです。
ポンドや英国債など急騰し各国市場は好感
さて、大規模減税撤回により英通貨ポンドや英国債などが急騰し欧米各国の市場は好感しました。日経平均も買い先行スタートとなり、一時454円高の2万7229円高値までありました。
日経平均は終値で25日線を回復
寄り付きから25日線(2万7121円)を上回ってスタートしましたが、200日線(2万7261円)が視界に入ると戻り売りに押される展開となりました。しかし、東京時間のNYダウ先物が400ドル程度上昇したために押し目買いが優勢となり、2万6910円安値から切り返し、大引けは2万7156円(380円高)で取引を終えました。日足は前日に続きほぼ十字足を形成し、終値で25日線を回復して終えました。
日足二段上げのターゲットは…
上値は200日線(2万7255円)や今月6日高値(2万7399円)が壁として意識されるでしょうが、ここを抜け出すことが出来れば、今月3日安値から6日高値、そして13日安値(2万6237円)から日足二段上げに突入し、N計算値では2万8015円、V計算値では2万8561円、E計算値で2万9177円などがターゲットとなり得ます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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