配当落ち後の動きに注目【転ばぬ先のテクニカル】

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米国市場軟調も金融不安和らぐ

28日の米国市場は3月の消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことで、長期金利が上昇したことから軟調推移となりました。ただ、VIX恐怖指数が20を下回ってきており、金融不安は和らいできました。

配当落ち埋め25日線回復なら4月相場は期待

昨日の東京市場はNYが軟調でしたが、昨日は3月決算企業の配当及び株主優待の権利付き最終売買日ということで買いが先行し、日経平均は25日線を上回ってきました。本日は配当落ち分が日経平均で約250円あるために、寄り付きでは再度25日線を割り込むものと思われますが、25日線を回復するような動きとなるならば、4月相場は期待できるということになりそうです。

レーザーテック久々に出来高伴い急上昇

個別ではアドバンテストや東京エレクトロンなど半導体製造装置関連銘柄が軟調推移しましたが、このところ低調だったレーザーテック<6920>株が久々に出来高を伴って急上昇しました。これは東海東京調査センターで半導体関連のトップアナリストがレーティングを従来のNeutralから2段階引き上げOutperformとし、目標株価を従来の23,000円から27,000円に引き上げたことによるものと思われます。

半導体関連主導した優秀なアナリスト

彼は証券界の中で、半導体に関しては一目置かれている非常に優秀なアナリストです。彼のレポートは更新されるごとに目を通していますが、昨年8月以降は沈黙を続けてきました。過去には東京エレクトロンやHOYA、レーザーテックの上昇相場を主導した方です。

通期受注下方修正で調整局面入り

レーザーテックは今年1月31日に23年6月期の上期売上高が前年同月比49.2%増の551億円、営業利益を同41.6%増の181億円へと大幅増収増益を発表しましたが、通期見通しに関しては据え置かれました。それは通期受注高計画が3000億円から1800億円に下方修正されたことが要因で、その後、株価は調整局面に入りました。

AI技術による製造期間短縮が業績の追い風

今回のレーティング引き上げはNVIDIA、TSMC、ASML、シノプシスの半導体関連4社のAI技術による半導体マスクの製造期間短縮が業績の追い風になると指摘しています。この株が浮上するとハイテク関連銘柄が活況となるために、今後の株価推移を注視したいと思います。

再投資絡みの買いで配当落ち分埋められるか

さて、本日は配当権利落ち日で、日経平均や約250円幅の下落スタートが予測されますが、配当落ち分の再投資に絡み日経平均先物で1500億円程度、TOPIX先物で9500億円程度の合計1兆1000億円ほどの先物買いの需要があるとされており、配当落ち分をどの程度埋めることが出来るのかに注目となります。

日経平均銘柄入れ替えでインデックス売り

一方で月末31日(金)には日経平均構成銘柄の入れ替えに伴う売買が発生しますが、今回は推計で約2000億円程度の日経平均型インデックス売りが出る見込みです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

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