一時3万8000円台回復も5日ぶり反落
本日の東京株式市場はプラスになったりマイナスになったり忙しい値動きとなりましたが、日経平均は5日ぶりに反落となりました。一時は3万8000円台を回復する場面がありましたが、75日線、13週線、26週線に阻まれました。
ドル円142円に押し戻され再度25日線割れ
昨日の東京時間でドル円が25日線上を回復し、暫しドル高基調が続く兆しが出ていましたが、NY時間で発表された9月の消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで、11月のFOMCでの利下げ確率が上昇し、142円を挟んだ位置に押し戻されてしまいました。そのため再度25日線割れとなり、同時にストキャスティクスがデッドクロスしてしまいました。
先物売りも半導体買われ現物は一時160円上昇
円安にはなりにくい雰囲気の中、8時45分からスタートした日経平均先物は寄り付き直後に前日比220円安の3万7600円まで売られていました。ところがNY市場で半導体SOX指数が1.3%程度高かったことからアドバンテストやレーザーテックが買われ、現物の日経平均は7円高スタートから一時160円程度上昇していきました。
配当権利取りすべきかどうか迷うところ
明日が配当権利付き最終売買日ということもあり、高配当銘柄に買いが入っており、日経平均は下がりにくい雰囲気がありますが、翌27日に自民党総裁選の結果が出てきますので、今回、配当権利取りすべきかどうか迷うところです。
キングメーカーの麻生氏と菅氏には距離
本命視されている小泉氏が昨日、キングメーカーの一人である麻生副総裁と面会し、支援を要請したと伝わっていますが、何を今さら感があります。なによりも小泉氏のバックには菅前総理がついており、横浜での街頭演説に登壇して存在感を示しました。麻生氏と菅氏は安倍政権初期はうまくいっていましたが、森友問題の処理にあたり財務大臣だった麻生氏と官房長官だった菅氏は危機管理で食い違い、距離が出来てしまいました。
河野氏人気凋落で高市氏が票取り込めれば面白い
ここが今回の総裁選予想を難しくしていると考えられます。56人を数える麻生派から出馬している河野氏人気が凋落しており、この票がどこに向かうのか。高市氏が取り込めるなら面白い展開になるのですが…。
総裁選後に狙えそうなエムスリー
さて、今日は総裁選後に狙えそうな銘柄を一つ。エムスリー<2413>です。ソニーグループが筆頭株主の医師・医療従事者向けの医療情報ポータルサイトを運営しており、国内30万人以上、世界600万人以上の医師が利用するプラットフォームを有しています。
1万675円まで暴騰後ほぼ1/10まで下落
株価はコロナ禍に製薬メーカーのMRが営業活動できなかったことから会員数を増やし、2桁の増収増益が続いたことで2018年の1350円から2021年には1万675円まで暴騰しました。その後、コロナ案件が剥落したことで売上高は伸びましたが、営業利益以下が減益つづきとなり、先月5日の全体相場暴落時には1126.5円と高値からほぼ1/10まで下落しました。
上値のレジスタンスをブレイクし底打ち確認
その後、8月26日に1496円までリバウンドしましたが、75日線に阻まれ9月11日は1289円まで押し目を形成。そこからジリジリと上昇し、本日、8月26日高値を抜いて1518.5円まで上昇しました。ここで1126.5円→1496円→1289円→1518.5円と二段上げを確認。また、上値のレジスタンスとなっていた75日線もブレイクし底打ちが確認できました。
アナリストの評価は様々
アナリストの評価は様々で9月20日に4社がレーティングを出しましたが、UBS証券はSELLで目標株価1290円、みずほ証券は中立で目標株価1300円としましたが、ゴールドマン・サックスは買い推奨で目標株価2750円、野村證券に至ってはBUYで3500円としています。
過去3年間の増収減益から底打ち反転し成長軌道
現在、12社のアナリストがレーティングを付けていますが、25年3月期の平均売上高11.9%増、営業利益7.2%増、経常利益2.8%増、純利益1.8%増ですが、26年3月期は売上高10.3%増、営業利益9.5%増、経常利益9.1%増、純利益9.5%増、27年3月期は売上高9.6%増、営業利益11.5%増、経常利益11.4%増、純利益11.9%増となっており、過去3年間の増収減益から底打ち反転して徐々に成長軌道に戻るという見方となっています。
総裁選の結果次第だが押し目買い
いずれにしても総裁選の結果次第ですが、押し目は仕込んでおきたい銘柄です。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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