所信表明演説を聞くまでは【転ばぬ先のテクニカル】

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パウエルFRB議長講演受け反発

本日の東京株式市場は反発しました。昨日のNY時間にパウエルFRB議長の講演があり、その場で、連邦公開市場委員会(FOMC)では「時間とともに」政策金利を引き下げていくと表明しました。一方で経済全般については、しっかりとした足取りを続けているとの認識を改めて示してもいます。

長期金利上昇し144円近辺へ円安進む

講演後の質疑応答では、「委員会は利下げを急いでいない」と発言。「最終的には、これから入ってくるデータに導かれるだろう。景気が予想以上に減速すれば、利下げを速めることが可能だ。景気が予想ほど減速しなければ、もっとゆっくりしたペースで利下げを実施できる」と語ったことで、マーケットでは長期金利が上昇し、為替市場ではドル円が144円近辺へと円安が進みました。

東京市場は電気、精密、輸送用機器など牽引

この流れを受けた東京株式市場は、円安を好感し、電気、精密、輸送用機器などが牽引しています。昨日の下落幅が大きかっただけに、堅調だったNY株などの支援もあり、取り敢えずの反発です。

日銀短観は円高下で健闘している印象

寄り付き前には日銀短観が発表されました。大企業製造業の業況判断指数(DI)は市場予想通りのプラス13(前回調査も13)、大企業非製造業のDIは市場予想(32)、前回調査(33)を上回るプラス34となりました。6月調査とくらべ、ほぼ横ばい~少し改善ですが、7月~8月の円高下での調査なので健闘している印象です。

約20円の円高でも大きな変化がないことを確認

そもそも短観とは、日銀が全国約1万社に行うアンケート調査で、前回調査時よりも景気や価格、雇用などが伸びているかどうかを答えてもらうため、足元の経済の変化に対し速攻性の高い指標で、日銀が金融政策を検討する上で、特に重視する経済指標です。今回の結果では約20円の円高に対しても大きな変化がないことが確認されたことが本日の上昇にもつながったものと思われます。

石破氏明確な方針示さず政策面での物色限られる

さて、本日、石破内閣が発足し防衛関連銘柄などが買われました。しかし、総裁選での討論などで石破氏の明確な方針はあまり示されませんでした。そのため、政策面での物色は限られておりますので、4日の所信表明演説を聞くまでは広がりにかけた相場展開が今週末まで続くのではないかと考えております。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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