マチマチの展開
本日の東京株式市場はマチマチの展開でした。日経平均は5日続落、TOPIXは5日振りに小幅に反発しました。
米PPI予想下回り10年債利回り押し戻される
14日の米国市場では、12月生産者物価指数(PPI)が予想を下回る伸びにとどまりました。PPIは前月比+0.2%と前月分の+0.4%や市場予想の+0.3%を下回り、前年比でも+3.3%と予想の+3.4%を下回っての着地となりました。これを受けた債券市場では10年債利回りが一時4.813%まで上昇しましたが、弱いPPIを受け前日と同じ4.789%まで押し戻されて取引を終了。
買い優勢スタートも戻り売りに押される
この結果、NYダウとS&P500は続伸しましたが、ナスダックは5日続落。シカゴの日経先物は大証終値比225円高の3万8725円で返ってきたことで、寄り付きは買い優勢スタートとなりましたが、その後は戻り売りに押されました。
信用高値期日通過も4兆円近い買い残
日経平均の史上最高値は昨年7月11日。その時の信用取引の高値期日を先週末に通過しておりますが、それでも4兆円近い買い残が積まれていることから、上値の重たい展開となっています。
騰落レシオだけで見れば買い場
このところ日々の値下がり銘柄が多く、昨日段階の25日騰落レシオは82.3%、短期6日騰落レシオが37.2%と売られ過ぎシグナルが点灯しています。前回6日騰落レシオが30%台まで低下したのが10月25日で日経平均は3万7913円でした。その後、年末に4万円台回復場面がありましたので、騰落レシオだけで見れば買い場となります。
トランプ大統領は包括的関税導入姿勢鮮明に
ただ、来週のトランプ大統領就任で何が起こるか分からないところがありますので、ここは静観かなと。トランプ次期米大統領は昨日、外国からの輸入品に課す関税を徴収する「外国歳入庁」の創設を表明しました。選挙戦で掲げていた包括的な関税の導入を実行に移す姿勢を改めて鮮明にしたことで警戒感が広がりましょう。
米CPIに注目
今晩は米12月の消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場予想は総合が11月の2.7%から12月は2.9%に、食料品とエネルギーを除いたコアは11月と同じ3.3%です。予想内か以下ならば長期債利回りが低下すると思われますが、インフレ再燃の兆しが見られれば5%が視野に入るため注目となります。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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