就任演説【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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トランプ大統領に早速振り回される

本日の東京市場は、やはりというか、トランプ大統領に早速振り回されました。昨晩の大統領就任式での演説内容は、政権の全ての日々で、アメリカ・ファーストとし、スピードをもって行動し、本日、大統領令に署名するとしました。

パリ協定再離脱や不法移民対策など矢継ぎ早

そして、気候変動対策の国際的枠組みであるパリ協定からの再離脱を決めた他、不法移民対策として南部国境で非常事態を宣言しました。また、米国の拠出額が大きく不公平だとして世界保健機構(WHO)からの離脱を指示するなど矢継ぎ早な動きを見せました。

インフレ抑制へ国家エネルギー緊急事態宣言

他にも、全閣僚にインフレ抑制を指示し、国家エネルギー緊急事態を宣言し、原油などを掘って、掘って掘るとし、アラスカ州北東部の北極圏国立野生生物保護区での原油掘削を可能にする計画について最終決定をしたと発表しました。ただし、この中には噂された就任初日のDay1にカナダ、メキシコ、中国への関税引き上げには言及しませんでした。

カナダとメキシコ25%関税引き上げ検討で急落

そのため、今朝の東京市場では買い先行スタートで日経平均は一時3万9238円(+335)までありました。25日線にタッチし、ここをブレイクすれば買い転換かと思われましたが、ところが9時50分頃に「2月1日からカナダとメキシコに25%の関税を引き上げことを検討」と伝わると、日経平均は一気に3万8643円まで急落していきました。

短期で回転させながら利益積み上げる

全く、今年はいつトランプ砲が撃たれるか分からない油断できない一年になりそうです。ということは、今後の株式投資においては売買の時間軸を早めにし、短期で回転させながら利益を積み上げるということが必要なのかもしれません。

日銀会合0.25%利上げは織り込み済み

さて、トランプ大統領就任後初の取引となる今晩のNY市場がどういった動きを見せるのかに注目となります。平穏な取引に終始するならば、週末の日銀会合では0.25%の政策金利引き上げとなるでしょう。日本の10年債利回りは先週水曜日の1.255%をピークに今朝は1.180%に低下しています。市場は0.25%の利上げは織り込み済みということでしょう。

トランプ砲次第ながらしばらく安定

そして10年債利回りが低下傾向にあるということは、次の3回目の利上げは相当先であるという織り込みでしょう。昨年7月利上げから半年後の利上げとなれば、次は7月となりますが、7月は参議院選挙があるために見送られる可能性が高いということ。9月が有力視されるとなると、市場はトランプ砲次第ではありますが、しばらく安定することになりましょう。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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