円高へトレンド転換【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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続伸し3万9118円高値も値を消す

本日の東京市場は続伸スタートし3万9118円高値までありましたが、上値は重く大引けは前日比33円高の3万8831円と値を消しました。

長期金利低下追い風にNY主要3指数反発

4日のNY市場では主要3指数が反発しました。カナダとメキシコに対する追加関税が延期されたことや、この日発表された12月の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が下振れしたことで、米長期金利が低下したことが株式相場の追い風となりました。

3万9000円台では戻り売り圧力強い

NY市場の上昇を好感し、今朝の東京市場は買い先行スタートとなりました。しかし、3万9000円台では戻り売り圧力が強く、徐々に値を消す展開となりました。

日経平均月足ボリンジャーバンドは+1σ下回る

さて、日経平均株価の月足のボリンジャーバンドを確認してみましょう。

ご覧のように終値ベースでは丁度12カ月間、高値が4万369円、安値が3万7919円のBOX相場が継続されています。そして半年前からボリンジャーバンドの+1σを下回りだしています。

+1σを割り込んだ現状下放れの可能性高い

上昇過程では+1σに沿ってバンドウォークしていきますが、今の状況は上昇が止まり調整局面となっており、バンドの拡大が徐々に縮小気味へと推移しています。こうした場合は上下どちらかに大きく放れるものですが、+1σを割り込んだ現状、下放れの可能性が高いと思われます。

サイクルボトムから来月にかけ急落の可能性

また、日経平均は概ね16週から28週サイクルでボトムをつける傾向にあります。昨年8月安値からは24週が経過しており、今月から来月にかけて急落する可能性があります。

2月~3月サイクルボトムなら絶好の買い場

このように考えると、現在は投資資金を減らし現金比率を高めておくことが良いと思われます。2月~3月にサイクルボトムをつける急落があるならば、絶好の買い場となると思われます。備えあれば憂いなしです。

153円台へ円高進行し75日線割り込む

ところで円高が進行しており本日は153円台に突入しています。昨年12月に148円台まで円高が進行した時は75日線が下値サポートとなり反発しましたが、本日の円高進行で75日線を割り込んでしまいました。75日線を割り込んだのは昨年7月半ば以来のことです。

下値サポートライン割り込みトレンドは円高に

また、昨年9月の140.28円と12月3日の148.64円を結んだ下値サポートラインを割り込んでしまったことでトレンドは円高に変わりました。

昨年7~9月の下げ率なら137.58円

昨年7月3日に161.95円の高値でピークアウトした時は、156.60円の75日線を割り込むと急激な円高となりました。9月16日に140.28円のボトム打ちまで円高進行となりました。161.95円からは13.3%もの円高です。今回、直近のドル高値は1月10日の158.87円です。このドル高値から同率の下げをあて嵌めると137.58円となります。

急激に円高進行すれば株価大きく崩れること必至

昨年12月の日銀短観で示された2024年下期の想定為替レートは146.15円のため、ここより急激な円高が進行した場合は株価が大きく崩れること必至であり、注意が必要です。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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