SQ通過後の動きに注目【転ばぬ先のテクニカル】

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3日続伸で25日線突破

本日の東京株式市場は日経平均が3日続伸で、このところ上値を抑えてきた25日線を突破してきました。明日がオプションSQということで、買い方の攻勢による上昇ということでしょう。株価が上がるときは良い材料に視点が集中します。

NY市場は長期金利上昇で反落

昨日のNY市場では、市場予想を上回った消費者物価指数(CPI)の結果を受け、年内の利下げが2回から1回へとの見方が浮上し長期金利が4.628%まで上昇しました。そのためNYダウとS&P500は反落しましたので、これは悪材料です。

円安進行とPER低下を好材料視

しかしマーケットは米長期金利の上昇による日米金利差拡大で円安が進行したことに加え、足元で進む決算発表により、日経平均の一株利益(EPS)が2563円と連日で過去最高を更新し、株価収益率(PER)が15.2倍と米主要指数に比べて割安だと好材料の方を支持しました。

安値切り上げ型から二段上げ

そのため、2月3日の3万8401円安値から4日の3万9192円高値を経て、10日の3万8606円安値と安値切り上げ型から本日は二段上げとなりました。この二段上げの上値計算値は3万9397円~3万9983円です。

SQ値3万9500円以上にしたい向き多い

直近の外資投資家のオプション手口からみて、明日のSQ値を3万9500円以上にしたい向きが多く、そのシナリオにのって二段上げへと持ち込んだようです。

日経平均EPSと個別企業の株価の反応は別物

足元の決算発表では通期の上方修正銘柄が多くEPSが上昇してきました。ただ、日経平均のEPSと個別企業の株価の反応はまた別物です。

営業利益引き上げたリクルート株は5%近く下落

昨日発表企業では、通期の営業利益を従来の4427億円を今回4880億円に引き上げたリクルート株が、好材料発表で材料出尽くしとして株価が一時5%近く下落するという反応となりました。

上方修正と配当積み増した古河電工も崩れる

同じような例は今期純利益を4.6倍に上方修正し、配当も従来予想から30円積み増すと発表した古河電工もそうです。寄り付きこそ200円高の7995円でスタートし、その後8017円高値まで買われました。寄り付きと高値を付けたのは9時3分で9時7分には7413円まで下げ、9時14分に7954円の二番天井を形成するとズルズルと崩れていきました。

EPS押し上げた銘柄が波乱で難しい局面

典型的な材料出尽くし現象ですが、この間、買いで入った投資家は逃げられただろうか?このような反応が今回は多数見受けられ、EPSを押し上げた銘柄が波乱の展開となるところが投資家目線ではとても難しい局面ということになります。

タイミーは一旦利食いして押し目狙い

さて、直近で注目としたタイミー<215A>は目先の目標値とした上場初値の1850円を早くも達成。25日線とのプラス乖離が20%を超えてきたことで一旦は利食いして、再度押し目を狙うべきではないかと考えます。

ABEJA二次規制が入れば全株撤収

ABEJA<5574>は1月30日の高値を越えたところから急騰し昨日3585円まで上昇。本日は一時急落し3065円安値までありましたが、株式市場の諺通り、7日の「第一次規制は買い」通り短期急騰。今後は第二次規制が入れば全株撤収かと思います。

IMVは利食いを交えながら売買

昨日ご紹介したIMV<7760>は朝方51円安の1401円まで押し目形成後に急反発して最高値を更新。上値は1550円高値までありました。25日線とのプラス乖離が30%となっていますので、利食いを交えながら売買していただければと思います。

来月上値切り上げの流れ作れるか

明日はオプションSQとなりますが、昨年10月SQ値が3万9701円、11月が3万9901円、12月が3万9434円、そして本年1月が3万9343円と4カ月連続で近似値での着地。今月も同様に3万9000円台となりそうですが、通過後に上値追いとなり来月上値切り上げとなれる流れを作れるのかどうか注目しましょう。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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