底入れの可能性が出てきた一日【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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大幅反落し一時3万6000円割れ

本日の東京株式市場は大幅反落し、日経平均は一時3万6000円割れまでありました。

トランプ氏コメント受けNY主要3指数急反落

10日のNY市場は主要3指数が急反落。NYダウは2.07%、S&P500は2.69%、ナスダックに至っては4.00%もの急落です。トランプ氏は9日放送のFOXニュースの番組「サンデー・モーニング・フューチャーズ」で、米経済の年内のリセッション(景気後退)入りを予想しているかとの質問に「私はそのようなことを予測するのは嫌いだ。われわれは非常に大きなことを行っているので過渡期がある」とコメントしました。

リセッション避けられないとして売りが売り呼ぶ

トランプ大統領は4日の施政方針演説で、自身の包括的な関税政策の実施に伴い「調整期間」が生じる可能性があると認め「多少の混乱はあるだろうが、われわれはそれでOKだ。大したことではない」と語っており、ウォール街はこの政策の修正を期待していたみたいなところがありましたが、昨日の番組で自らの手法を弁護するように「われわれは米国に富を取り戻している。これは大きなことだ」と話したことで、マーケットはリセッションが避けられないとして売りが売りを呼ぶ展開となりました。

恐怖指数高値を更新し質への逃避で長期国債買われる

この流れを受けた東京市場は日経平均が1000円を越える下落となり、3万5987円安値までありました。恐怖指数である日経VIは32.59まで上昇し、3月4日の31.6高値を更新しました。足元はリスクオフとなっており、本日は質への逃避で長期国債が買われており、10年債利回りは一時1.5%を割り込む場面もありました。

TOPIXはボックス相場下限で正念場

日経平均は2月末からボックスを下放れて崩れ足となりました。しかし、TOPIXのほうは未だにボックス圏内で取引されており、本日はその下限に接近してきたばかりです。下限は2600ポイント近辺で、昨年10月28日の2605ポイントを大きく割り込み出した場合は崩れ足へと変わりますので正念場です。

日経平均597円の下髭陽線形成で底入れの可能性

本日の日経平均の日足ローソク足は597円の下髭陽線形成。TOPIXは11銭の陰線ではありますが、50.37ポイントの下髭十字陰線形成。そして、日経VIはまだ29台ではありますが、1.97の上髭陰線を形成といった具合で底入れの可能性が出ました。

牽引役は半導体でレーザーテック上昇トレンド形成

指数を牽引したのはアドバンテストやSCREENなどの半導体関連が寄与度上位にランクイン。10日のSOX指数が4.85%下落した割に日本の半導体株は売られておらず、このところ指摘しているレーザーテックは60円安でしたが、一時前日比665円安から285円高まであっての円安と型譜は「一陰介在五陽連」となっており、上昇トレンドを形成していると思われます。

急落続きのナスダック売られ過ぎシグナル点灯

尚、急落続きのナスダックですが、週足で三空形成となっており、尚且つ、昨日の急落で25日線とのマイナス乖離が9%となっており売られ過ぎシグナルが点灯してきました。S&P500も週足で三空形成となっており、今週、どこかで底打ちする可能性があり注目となります。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

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