ドル円のチャートポイント【転ばぬ先のテクニカル】

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ゴールドに資金が逃避

本日の東京株式市場はマチマチの展開でした。21日のNY市場はトランプ氏のパウエルFRB議長解任示唆で米国売りが加速。米10年債利回りは0.088%上昇し4.414%へ、ドル円は一時140.55円へ、そして米株主要3指数全てが2%を超える下落となりました。中央銀行の独立性を脅かす発言は非常に危険です。特に基軸通貨国のため、ドル離れにより金(ゴールド)に資金が逃げており、NYの金先物は大幅高(2.9%高)と史上最高値を更新しました。

ベッセント氏も解任なら世界の株価は暴落

恐らく財務長官のベッセント氏は気をもんでいることでしょう。ベッセント氏はジョージ・ソロスファンド出身で、1992年のイギリスポンドを暴落させたポンド危機を主導した一人です。
金融に精通しており、今のトランプ氏のパウエル解任示唆は財務長官としての立場ならあり得ないシナリオです。
もしトランプ氏に苦言を呈し、パウエル氏と共にベッセント氏も解任なんてことになれば、世界の株価が暴落しましょう。

ドル円は重要局面

米国市場のトリプル安を受けた東京市場は落ち着いた取引となりましたが、一方で為替市場でドル売りが進展し、ドル円は139円台に突入しました。昨日もお伝えしたように、昨年9月の139.57円に対する二番底形成なのか底割れなのかの重要局面を迎えています。

139.57円のネックラインを割り込むか?

 

直近では2023年1月16日の127.21円をボトムに23年11月13日の151.94円→23年12月28日の140.25円→24年7月3日の162.00円までが右肩上がりで、そこから24年9月16日の139.57円で23年12月安値を割り込んだドル円は、本年1月10日の158.85円で戻り天井を付けた形となっています。
ここで139.57円を割り込んだ場合、23年11月高値、24年7月高値、25年1月高値の三尊天井が確定します。そういう意味で、139.57円というネックラインを割り込むかどうかが非常に重要だということになります。
仮に割り込んだ場合は162円-139.57円=22.43の半値として128.36円、倍返しとなるならば117.14円を目指すことになります。

139円台は重要な位置

少し長めのチャートを引っ張ると、24年までの円安の起点は2021年1月の102.57円です。ここから162円まで59.43円の円安が進行しました。
この値幅の38.2%押しが139.29円でネックラインの近似値なので139円台は重要な位置だと分かります。これらを割り込んだ場合は半値押しが132.28円、61.8%押しが125.27円です。

輸入企業の業績は大きく改善

このような流れになった場合、輸出企業の先行きの業績は大きく落ち込むことになります。一方、輸入企業の業績は大きく改善することになります。トランプ関税による足元の物色が、円高進行でもそのまま継続されることが考えられますね。

日々勇太朗

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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