ダイキン工業に注目【転ばぬ先のテクニカル】

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4週続伸で75日線ブレイクし崩れたチャート修復

先週の東京株式市場は4週続伸となりました。日経平均は3万7000円台半ばまで上伸し、75日線をブレイク。GW明けに米中貿易交渉スケジュールが伝えられたことが期待材料となり、週末には米英協議が合意したことを受けて多国間協議進展期待で上値追いとなり、3月下旬から崩れたチャートが修復された形です。

対イギリス貿易赤字は巨額でない

貿易戦争を仕掛けて1カ月。ようやく、それなりの成果を達成したトランプ政権ですが、アメリカの貿易赤字が多い国別ランキングを見ると、首位が中国で約3000億ドル、2位がメキシコで約1500億ドル、3位がベトナムの約1200億ドル、4位がドイツの約750億ドル、5位が日本で約600億ドル、以下、アイルランド、カナダ、韓国、イタリア、インドと続いており、対イギリスの貿易赤字は巨額ではありません。

手っ取り早く交渉成立させる相手として英国選ぶ

この週末10~11日にスイスで米中協議が予定されていることから、何らかの進展が必要だという判断なのでしょう。ラトニック商務長官は「日本や韓国との間では多大な時間が必要で、取引は早急にはまとまらないだろう」と発言しており、手っ取り早く交渉を成立させる相手として英国が選ばれたものと思われます。

今週はSQ値越えることが出来るかが焦点

このニュースに株価は好反応を示し、日経平均は一時3万7557円高値までありました。しかし、5月限SQ値(3万7572.13円)には届かず、「幻のSQ値」となってしまいました。NTTデータグループが親会社にTOBされることとなり、TOB価格(4000円)に鞘寄せしたことで高いSQ値となってしまいました。今週はこのSQ値を越えることが出来るのか、「幻」のままとなってしまうのかが焦点となりましょう。

25年3月期は4期連続増収増益達成

さて、本日は注目銘柄を一つ取り上げたいと思います。ダイキン工業<6367>に注目したいと思います。空調機業界の世界的なリーディングカンパニーです。5月8日に発表された25年3月期決算は、売上高4兆7523億円(前年同期比8.1%増)、営業利益4016億円(同2.4%増)で4期連続での増収増益を達成しました。

26年3月期も増収増益で過去最高益見込む

そして今期26年3月期会社計画は売上高4兆8400億円(同1.8%増)、営業利益4350億円(同8.3%増)の増収増益で過去最高益を見込んでいます。この計画にはトランプ関税の影響として営業利益▲470億円を織り込んでいます。

年間配当330円も維持も株価は5%を超える急落

また、併せて発表した配当予想は中間配当165円、年間配当330円で、25年3月期に50円の記念配を含んだ年間配当330円を今期も維持しており、これは実質的な株主還元策ですが、9日の株価の反応は5%を超える急落となりました。

投げ売り一巡しチャート修復されれば買い

25日線や13週線を割り込んでしまい、折角先週立ち上げた陽線が台無しとなってしまいました。下値固めに数日を要すると思われますが、投げ売りが一巡してからチャートが修復されれば買いと考えております。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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