高市トレード【転ばぬ先のテクニカル】

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高市氏は積極財政論者で円安・株高で反応

自民党総裁選で奇跡が起こりました。決選投票では議員票の比率が高まるため高市氏不利と言われていましたが、サプライズが飛び出しました。昨年の総裁選でも今回の総裁選でも経済界や証券界は高市氏支持でした。高市氏は積極財政論者でアベノミクス路線を継承するというのがマーケットの見方ですので、本日の東京株式市場は円安・株高で反応しました。

アベノミクス相場始まった時に似る

TBS系のJNNの緊急世論調査で、高市氏の支持率が66%に達しました。この支持率から考えると、10月15日頃に臨時国会を召集して、首班指名で正式に高市総理大臣が誕生すると思われます。今日の高揚感は2012年の総選挙で自民党が与党に返り咲き、アベノミクス相場が始まった時に似ています。

10月相場は一旦の押し目入ると考えていたが…

9月末の当欄でお伝えしましたが、日経平均の月足が4月から9月まで6カ月連続陽線になったのは戦後1972年と79年の2回しか例がありません。72年は10月相場も陽線でしたが、79年の10月は陰線でした。筆者は9月相場が日経平均寄与度上位の値嵩半導体株主導による指数中心の上昇となったことで、10月相場では一旦の押し目が入ると考えていました。

政治、選挙とは開けてみないと分からない

また、自民党総裁選も決選投票となった場合は議員票の比率が上がるため、高市氏不利と考えていました。実際、週末に近づくと、高市氏関連として買われていた銘柄が急落していましたので、マーケットは小泉総裁を意識していたと思います。しかし、政治とは、選挙とは、開けてみないと分からないものです。

仮に10月も陽線なら1972年以来の連続記録

仮に高市トレードで株高に火が付き10月も陽線となると1972年以来の連続記録となります。その1972年こそ田中角栄政権誕生での日本列島改造ブームにより1月から12月まで12カ月間の月足陽線というとんでもない年でしたので、市場の期待が高まるのも当然です。

今後の押し目は買い場探り

市場は高市総裁を完全には織り込んでいなかったことで、本日は寄付きから買い注文殺到で大半の銘柄が軒並み買い気配で始まりました。しかし、寄り付き近辺が高値で押している銘柄も多く、ある程度織り込まれた後の押し目を待つ必要があります。ただし、今後の押し目は2012年のアベノミクス始動時を思い出し買い場を探ることになりましょう。

高市内閣の陣容を見ていく

まずは党三役など新執行部の人事が進み、臨時国会を経て、高市内閣の陣容を見ていくことになります。それにしても、親や義理の親などが政治家ではなかった第一世代の自民党総裁はいつ以来なのかと調べてみましたが、1987年11月に第12代総裁、第74代総理となった竹下昇氏以来のことでした(菅義偉元総理は奥さんの父親が松江市の副市長)。こういう点はもっと報じられてもいいと思うのですが…。

日々勇太朗

 

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