「転ばぬ先のテクニカル」~52週移動平均が強力な下値支持線

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

昨日の日経平均は一時1万8500円を割り込む下落となりました。地政学的リスクの高まりとの解釈で株式市場を見渡すと防衛関連銘柄が引き続き物色されており、個別銘柄だけ見ているともうドンパチが始まっているような印象を受けます。しかし、テクニカルだけで考えるならば、為替と日経平均がリンクするいつもの景色です。

先日も指摘しましたが、やはり111円後半が重く、25日線タッチで力尽きました。ドル円は昨年6月の99.00円から12月の118.66円で上昇1波が終了し、現在は2波の調整下落が続いています。この2波はa‐b‐c3波構成と思われます。

a波は118.66円~116.05円~118.18円~112.53円~115.37円~111.60円と5波構成で完結。b波は111.60円~114.95円~111.69円~115.50円でと3波構成で完結。115.50円からのc波は5波構成下落想定です。115.50円~110.11円~112.19円~109.35円と現在は3波ないしは進行中です。

このあと4波のリバウンド後に5波の下落が待ちうけております。昨年6月の99円~118.66円の上昇幅19.66円に対する38.2%押し水準(111.14円)をブレイクしてきておりますので、目指すポイントは半値押しの108.83円ないしは61.8%押しの106.51円がターゲットではないでしょうか。

さて、日銀短観の想定為替レートが108.43円ですから、3月決算集計中の企業における

今期の計画は足元の円高で強気の数字を出しにくくなったものと思われます。そのため、日経平均は割安感が希薄となり、更なる下落が想定されることになります。

日経平均の昨年6月安値(1万4864円)から本年3月高値(1万9668円)の上昇幅は4804円でした。

となると、足元の下落はこの上昇幅の38.2%押しとすれば1万7832円、半値押しならば1万7266円、61.8%押しならば1万6699円が計算できますが、年初からの約1000円幅のレンジが下に移行したとの考えに基づけば、1月18日安値の1万8650円-1000円で17650円と38.2%押しを少し割り込んだ水準が妥当であり、ここには52週移動平均線(1万7629円)という下値支持線が強力に立ちはだかるものと思われます。

日々勇太朗

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