転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

 6月2日に年初来高値の2万0239円高値示現後、日経平均は上下400円幅の中での膠着となっています。昨日はシカゴCMEの先物終値を飛び越してのスタートとなり、一時2万円の大台に乗せました。意外な上昇スタートとなりましたが、結局その後は水面下に沈み寄り付きで空けた日足の窓をあっさりと埋めました。
ロンドンのタワーマンション火災がテロの可能性と感じ取ったHFTに引っ掛かったのかもしれません。しかし、何度も2万円大台に乗せては割り込むの繰り返しであり、2万0239円が厚い壁になりつつあるような印象を受けます。
先週はカタールがサウジアラビアやエジプトなど中東諸国との国交断絶が表面化しました。ヘリウムの産出が米国に次ぐ世界第二位の産出国であり、陸路でサウジを経由したあとUAEの港から日本へ輸入されていましたが、国交断絶以降はそれが途絶えていると伝えられています。
ヘリウムは超電導磁石に使用されたり、磁気共鳴画像装置(MRI)などの医療分野、光ファイバーや半導体製造など工業用途として幅広く使われており、ヘリウムショックが日本の製造業を襲う可能性が指摘されています。
また、忘れてはならないのはカタールの政府系ファンドは約30兆円の規模を誇り、国家財政安定のために株や債券などの資産を売却する可能性があるということです。マーケットの綻びとは意外なところから実は静かに起こるものです。
昨日の日経平均が日足の窓を空けたままならば、アイランド・ボトムの可能性から上値指向を鮮明にしたかもしれません。
しかし、あっさりと埋めてしまったこと、日足陰線形成で5日線を割り込んだままであることなどを考えると上よりの下に用がありそうに見えます。
バンカメメリルの機関投資家調査では44%が世界的に株価は割高と答えていると報じられているようです。5月は外国人投資家が大量に日本株を買い越しましたが、6月も継続するのかどうか気になるところです。
日々勇太朗

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