9月に入り強気論に傾斜
筆者は9月に入り、世間で吹く風どこ吹く風といった具合に強気論に傾斜してきました。
1日の当欄では「NYダウも日経平均も7月下旬以来の20日線回復。テクニカルチャートからは大きな変化が伺えます」としました。
3日は「移動平均線を見ると5日移動平均線と20日移動平均線のゴールデンクロスが本日にも示現します。BOX内での往来相場に見えますが、移動平均線は上放れの可能性を示唆しています」とし、裁定取引の売り残急増に関して言及。
4日の見出しは「急騰前夜!?」と閑散相場の中をTOPIX採用銘柄が20日線を回復する数が静かに急増していることを指摘。
そして5日は短期5日騰落レシオが理想的な過熱感となったことをお知らせしました。
予想以上の急騰
昨日は世間が弱気していた香港、英国が急展開。そこへ中国商務省が10月初旬にワシントンで米中貿易協議を行うと発表。懸念が一転和らぐこととなりました。売り方にしてみれば内外に不安材料が山積しているのに何故、日経平均は粘り強いんだと悩んでいたはずです。その不安材料が晴れる可能性が出てきたことで慌てて買い戻しを入れざるを得なくなりました。
8月6日以降に形成されていたBOX相場を上に放れると、日経平均は一気に2万1000円台を回復。誰がこんな急騰劇を予想したことでしょう。筆者自身も驚くほど予想以上の急騰となりました。
どこまで戻すか
さて、問題はどこまで戻すことができるのかです。昨日の日経平均の高値は60日移動平均線(2万1115円)を一時クリアしました。60日移動平均線は現在右肩下がりとなっており、この近辺では一旦利食い売り、戻り売りが出るところです。ここを明確に抜け出した場合は上に残した日足の窓がターゲットとなります。
8月1日~2日に残した窓は2万1211円~2万1288円、7月30日~31日に残した窓は2万1589円~2万1665円です。また、幻となった7月SQ値の2万1742円などが挙げられます。
順ザヤなら裁定解消の買い戻し
動きがでないと投資家は寄り付きません。売買代金は株価が上がれば自然と増加します。あとは日経平均の現物と先物の価格が順ザヤで拡大すること。そうすると2兆円近くに積み上がった裁定売り残が解消に向かい、現物株の買い戻しが積極化します。
日々勇太朗
コメント