ポジションを軽めに【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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不思議な急騰

 昨日の東京株式市場は不思議な急騰となりました。注目の米FOMCは大方の予想通りでFFレートの誘導目標が0.25%引き下げられました。ただ、金利予測分布図(ドット・プロット)で今後の政策を巡って当局者の間で意見が分かれました。年内の予想金利水準が現在よりも高い当局者は5人と、前回6月の予想の1人から増えました。一方、据え置き派は前回の8人から5人に減り、追加利下げを予想する当局者は8人から7人へ減少しました。

連銀意見分かれ不安定な展開

 連銀高官の間で利下げへの意見が分かれたことが明らかとなり、年内の追加利下げを想定していないとの見方から不安定な展開となりましたが、パウエルFRB議長が会見で「成長維持のために適切に行動する」と述べ、景気悪化の兆候が強まれば積極的に利下げに踏み切るとの考えを改めて表明したことから市場は一転して買い戻しが優勢となりました。トランプ大統領はまたしても金融当局に対し、「根性も判断力もビジョンもない!」とおかんむりです。

踏んだための急上昇

 米主要3指数はマチマチの展開で、CMEシカゴの日経平均先物は2万1910円で返ってきました。そのため、寄り付きからの急上昇は違和感がありました。ドル円や長期債などの動きを見ると下げておかしくない状況と感じたからです。個別銘柄を丹念に見ていくと年初来高値更新の積水ハウスやアドバンテスト、伊藤忠、また年初来高値を伺う位置にある資生堂や太陽誘電などが寄り付きから急上昇していきました。これらの銘柄は信用売り残の溜まっているものばかりで貸借倍率が0.5倍程度のものばかり。どうも売り方が我慢出ずに踏んだための急上昇のようです。

日経平均目先天井の可能性

 日経平均は2万2255円高値までありました。一般に使われる25日移動平均線との上方乖離率が一時的に6.3%にまで拡大。日足は長い上髭を引く陰線形成となりましたので、目先天井を打った可能性が出てきました。

香港、上海は調整色

 海外に目を転じると、香港ハンセン指数が60日移動平均線に頭を押さえられ、20日移動平均線まで落ちてきました。一目均衡表では雲の下限に接近してきており、調整色が濃くなってきました。上海総合指数は今月12日に20日移動平均線と60日移動平均線がゴールデンクロスしましたが、その近辺が高値となり、5日移動平均が右肩下がりに転換してきました。一目均衡表では転換線を割り込んできており、3010ポイントを越えられないと、2900まで下げる可能性があります。

NYダウは下押しの可能性

 NYダウは20日移動平均線と60日移動平均線のゴールデンクロスが近づいています。しかし、12日に十字足、13日にトウバを形成し、16日に下放れて日中値幅が縮小気味。一目均衡表では雲の捻じれが2日後に迫っており、下押しの可能性があります。

米10年債利回りは低下

 債券市場では米10年長期債利回りが9月3日の1.43%でボトム打ち後、13日には1.906%まで上昇。大陽線を建てましたが、翌16日は大陽線の中で十字足の孕み足を形成し、18日には一時1.742%まで低下して16日の大陽線の下値である1.792%を割り込んできました。一目均衡表の雲下限の下落に沿った低下となっており、基準線の1.668%を目指す展開に見えます。

ユーロ上値重くドルは毛抜き天井

 通貨ではユーロ円が9月3日の118.27円から13日には119.97円まで円安が進行しましたが、60日移動平均線に阻まれて昨日は119円割れとなってきました。119.23円から120.39円に一目均衡表の雲が位置しており、上値が重くなってきました。ドル円は8月26日の104.45円から18日には108.47円まで円安が進行。しかし、昨日は108円割れとなりました。17日と18日の高値が108.47円と値を揃える形となったことで毛抜き天井の可能性が出てきました。

8月後半からのラリーも一巡

 このように各市場を見ていくと8月後半から続いたラリーもそろそろ一巡の可能性が出てきているため、その段落を見ながら、現状はポジションを少なくしてマーケットを観察する時間に差し掛かっているように感じます。

日々勇太朗




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