TOPIX日足二段上げも【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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買いシグナル点灯も判断が難しい

 東京株式市場は大幅反発しており、3月6日以来の2万円大台を回復しました。TOPIXもようやく3月27日高値を更新し日足二段上げとなってきました。今頃ですか!!という時期です。買いシグナル点灯により素直に買いかといえば、日柄を考えた場合、判断が難しいところです。直近高値の2月6日から3月19日までの下げ日数28に対する対等日柄28日目が昨日4月30日。日柄変化日に高値更新というのが判断を鈍らせるところです。

好材料評価の一方悪材料出尽くし

 また、昨日の個別銘柄の動きを見ていると、何でもありという雰囲気になっています。NY株式が上値追いとなっていることから出遅れ待機組が買い出動してきたことに加え、GW前に売り方が買い戻しを急いだという構図が見て取れます。そんな状況下、好材料を評価する一方、悪材料にも出尽くしで買いという動きが顕著となりました。

レーザーテックは好決算を素直に評価

 好材料組の例としては半導体検査装置のレーザーテック(6920)があげられます。28日に第3四半期の決算が発表され、売上高が前年対比19.2%増、営業利益が54.4%増。更に受注が堅調に推移し、受注高は前回予想から150億円増の850億円に上方修正しました。この時期にこれだけの好決算なので、素直に株価は評価され一時、1000円ストップ高の7270円まで買われました。これは当然という反応です。

悪材料出尽くしの日産

 さて、悪材料出尽くしの代表例は日産自動車(7201)です。こちらは28日に通期業績予想について予想より1500億~1600億円悪化して1000億円近くの赤字に転落しそうだと発表。また、3メガバンクや政策投資銀行など国内外の金融機関に対し、計3000億円規模の融資を要請しているということですが、株価は寄り付きから買い気配スタートとなり前日比でプラスでの取引となっています。

ソフトバンクGも

 もう一つ悪材料にも買われているのがソフトバンクグループ(9984)です。こちらは4月13日に最終利益が7500億円の赤字となることを発表していましたが、わずか2週間という異例の期間で更に赤字が拡大し9000億円となると28日に発表。しかし、株価は買い気配スタートし値上がりしました。
 ソフトバンクGの場合は4.5兆円の資産売却と2兆円の自社株買いを先般発表しており、下げれば自社株買いで支えられるといった見方なのだと思いますが、こういった流れを見ているとイケイケドンドンという雰囲気で何を評価すれば良いのか悩むところです。

GW後の状況見て判断

 2万円大台を回復してきましたが、この位置は下げ幅の丁度半値戻し水準です。GW後の状況を見てから判断しても遅くはないと考えております。

日々勇太朗




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