期待先行から現実世界へ【転ばぬ先のテクニカル】

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上値トライのあと値を消す

 昨日の東京株式市場は3日続落となりました。米国市場が反発して返ってきたことで、寄付きから上値トライとなり、2万2842円高値までありました。しかし、後場に入るとジリジリと値を消す展開となり、利食いを急ぐ動きとなりました。前場の売買代金は8900億円程度と低調の中、マザーズ市場が下げていたこともあり手が伸びません。

3週連続で雲突破阻まれる

 日経平均はこのところ2万2850円に位置する一目均衡表・週足の雲上限がレジスタンスとなっており、3週連続で雲突破が阻まれています。ここを抜け出さない限りサマーラリーは期待できません。果たして抜け出せるのかどうかに注目となります。

マザーズ13週線サポートするか

 マザーズ市場はこの2週間1001ポイント近辺に走る25日移動平均線がレジスタンスとなっており、いよいよ一目均衡表・日足の雲に近づいてきました。970ポイント近辺を走る13週移動平均線がサポート機能を発揮できるのかどうか。割り込み出すと913ポイント近辺の75日移動平均線を目指すことになりそうです。6月8日高値以降は膠着相場が続いています。そろそろ上下どちらかに放れてもおかしくない頃合いです。

通期予想発表はどれぐらい?

 そんな中、決算発表が本格化してきます。今週は本日が84社、30日が207社、31日が448社の決算発表が予定されています。5月の決算発表時は3月期決算企業の約6割が今期予想未定としていました。第1四半期が経過して、どのくらいの企業が通期見通しを発表するのか興味深いところです。

景気回復期待織り込みPER割高

 昨日段階で日経平均採用銘柄の一株利益は1267円で、日経平均を一株利益を割って算出する株価収益率(PER)は18倍弱です。通期見通しが出てくることで一株利益が上昇するのか、下落するのか。通常はPERが11~13倍程度ですので、現在は景気回復期待分を織り込んだ分、割高となっています。

株価正当化か割高現実か

 V字回復予想通りであれば一株利益が上昇し、現在の18倍のPERが急低下して通常ゾーンとなり、現在の株価が正当化されることになりますが、逆に先行きが厳しい見方が多ければ、一株利益の低下と共にPERが急上昇して株価の割高感が期待先行から現実のものになります。そういう意味で今回の第1四半期決算は非常に重要ということになります。

主要企業の決算を注視

 もしここでも通期見通し未定企業が多いままではそれこそ先行き見通しし辛いということになります。いずれにしても特に主要企業の決算発表には、その株を保有しているしていないに関わらず、現在の日本経済の状況把握のためにも興味をもって見ていく必要がありそうです。

日々勇太朗




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