バブル相場!?【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
目次

壁突破して急騰再開

日経平均が2万6000円に近づいてきました。先週月曜日にこの2年間壁となっていた24500円近辺を突破してから急騰に次ぐ急騰。先週金曜日はオプションSQということもあり一服しましたが、急騰再開といった具合です。TOPIXもようやく今年1月の1744ポイント高値に接近してきました。

日経平均とTOPIX位置取り違う

しかし考えてみてください。日経平均は29年ぶりの高値まで上昇してきていますが、TOPIXのアベノミクス相場の高値は2018年1月の1911ポイントです。どうしてこんなに位置取りが違うのでしょうか。日経平均は東証一部上場約2100社の中から選ばれた225社の株価で構成されています。この225社の株価位置を確認することでその違いが見えてきます。

未だに3月安値より安い銘柄が

コロナショックで急落した今年3月安値と先週末終値の株価を比較したところ、未だに3月安値より安い銘柄が17銘柄もあります。(私が手作業でリスト作成したので一部間違っていたらご容赦願いたいと思います。
一番下落しているのが三菱自動車で、3月17日の268円安値に対し先週末終値が197円です。)実に26.5%もの値下がりです。次にJR西日本がマイナス17.3%、コニカミノルタがマイナス16.9%、ニコンがマイナス14.4%、JR東日本がマイナス13%といった具合です。3月19日の日経平均は1万6358円であり、先週末終値が2万5385円でしたので、この間、55.1%も上昇したにも関わらずです。

225銘柄中154が日経平均付いていけず

次にプラスはプラスでも上昇率シングルなのが15銘柄、そして10%以上20%未満が21銘柄、20%以上30%未満が34銘柄、30%以上40%未満が25銘柄、40%以上50%未満が22銘柄です。更に50%以上60以下が20銘柄となっており、225銘柄中154銘柄が単純に言うと日経平均の上昇に付いていけていないと言えます。

アウトパフォームしているのは

では日経平均を単純にアウトパフォームしている60%以上を見てみましょう。60%以上70%未満が15銘柄、70%以上80%以下が18銘柄、80%以上90%未満が13銘柄、90%以上100%未満10銘柄です。ここまで合計210銘柄となりました。残り15銘柄が100%以上の上昇となっており、エムスリーがなんと247.6%とトップです。
このように見ていくと、日経平均は指数寄与度の高い一握りの銘柄に引っ張り上げられていることが分かります。TOPIXは時価総額なので、1銘柄が倍になったくらいで急騰とはなりません。

引き締めまでバブル相場続く?

巷では現在の世界中の株高は中央銀行による大量の資金供給によるバブル相場だと言われています。それは新型コロナワクチンが世の人々の手元に届き、景気が良くなり、概ね2%以上の物価上昇となるまで続き、各国中央銀行が引き締めに転じるまで終わらないといったことのようです。

拡大波動なら天井近い

わたしは先日お伝えいたしました拡大波動を重視しています。NYダウとS&P500は2018年10月高値、日経平均は2018年1月高値を起点とし、上値切り上げ、下値切り下げとなっており、現在は拡大D波の天井形成ではないかと考えています。また、全面高ではなく、一握りの銘柄に牽引される相場は天井が近いという教訓もあります。ただ、最近流行りのAIはそんなことなどお構いなしにポジションを組んでくるので当てには出来ない時代かもしれませんが。

バブル相場なら出遅れ銘柄一斉蜂起

上述のようにバブル相場だとした場合、TOPIX重視の出遅れ銘柄が今後は一斉に蜂起するのではないでしょうか。というのも実はTOPIXは2018年1月高値以降、1911~1408~1747~1199といった具合に、3波動の調整下落が終了している可能性を指摘することが出来ます。もしそうであるならば、パフォーマンスの悪い銘柄に照準を合わせることになります。

日々勇太朗

相場見通し

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

株式市場新聞 marketpress.jp 株式ニュースと話題の銘柄

限定銘柄情報が満載!「株式市場新聞 公式メールマガジン」

購読会員限定コンテンツ

Pocket

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次