テクニカルでは説明できない
5連休明けの日経平均は3320円高(+5.6%)と記録的な上昇となった。最も楽観的な見通しを遥かに超える急騰ぶりである。これ以上の上昇率は過去2~3年で何回か記録しているが、ほとんどが急落時の反発局面だった。今回は史上最高値からの大幅高で歴史的と言える。しかも、イラン情勢の不透明感が完全に払しょくされてない中での急騰だ。高値警戒感は当然だが、単日のこれほどの上昇ぶりは平時のテクニカル分析では説明できない要因があるとみるべきだろう。
4カ月以内にさらに10%以上の上昇
2008年のリーマンショック後、日経平均で過去90日間の高値から1%以内のドローダウン水準から1日で3.5%以上の上昇を記録したことが6回あった。今回と同じように、高値圏にありながらさらに大幅上昇したケースである。その後の足取りを検証すると、6回とも4カ月以内にさらに10%以上の上昇を記録している。
9月までに日経平均は6万9000円台?
めったにない急騰相場は中勢強気相場を暗示するシグナルの可能性がある。今回の場合だと、9月までに6万9000円台に到達することになる。イラン情勢沈静化というより、想像を超えて進展するAI革命の効果に加えこれから本格化する高市政権の経済政策という歴史的な構造変化が背景となろう。とりわけ、6月に取りまとめられる2026年骨太の方針は要注目だ。多少の紆余曲折があっても、高市政権や日本株に対する内外投資家の高い評価は一過性で終わらないとみている。
PERは18倍まで低下
4月以降、AI・半導体関連株に物色が偏ったため、NT倍率は上昇が続いた。月初めの14.5倍水準から5/7には16.4倍まで急騰した。最高値を更新してからも上値を追う動きが続いた。米国のAI関連やSOX指数の大幅高が波及した格好だが、米国で好需給やハイテク株決算が一巡してさすがにスピード調整が入ってもおかしくない時期だ。
TOPIXが2月末に高値をつけた時、PER(12か月予想)は20倍水準だったが、直近では18倍まで低下している。5%増益とPER19倍回復でトータル10%程度の株価上昇は難しくないだろう。
個別では?
株価上昇は資産効果により景気、実体経済に好影響を及ぼす。ここからは、半導体関連株の下落というよりTOPIX型銘柄も物色されて一極集中が是正されながら好循環の堅調相場が継続するイメージだ。そうした場合には過熱感が生じにくいという効果も考えられる。個別には味の素(2802)、トヨタ(7203)、キャノン(7751)など。
光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏プロフィール
1960年奈良県生まれ 大和証券入社 1990年より光世証券 法人部、営業部長、現在コンサルティンググループ担当
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp


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