株価の天井形成を展望~国際テクニカルアナリスト 武蔵 宗久氏

10年周期論は消滅するか

過去30年の株式市場は、10年周期で大きく変動した。1987年、1997年、2007年には大事件が発生し、その後、株式市場は大波乱を繰り返した。現在NY市場は、史上最高値で推移し、世界各国の株価は堅調に推移している。今年あと1カ月を残したマーケットにおいて、大きな変化が起きる可能性をテクニカル分析で想定する。

株価が天井形成する場合は、過去の経験則から、現在、上昇曲線を描いている25日移動平均線が下降曲線に変化し、75日線を上から下に突破して発生するデッドクロスを形成し、なお200日線を下回ってくると相場は大きく下落する。2つ目の要因として、典型的な株価暴落のサインになるヘッド&ショルダーが発生した場合である。ヘッド&ショルダーは株価の天井形成においてヘッドが一番高値となり、両肩がそれより低くなるチャートで、ネックラインを下回って完成する。そして現在日経平均が形成しているチャートで、ダブル天井およびトリプル天井が発生した場合、株価は株価暴落のサインとなる。3つ目の要因としてブラックマンデーが発生した前週の3日間で起きた10%以上の株価下落は、株価下落の予兆であり、1日で株価が5%前後大幅に下落した場合と共に、その後の株価暴落のサインと確信すべきだ。この3つのテクニカル要因が、年内に起きなければ10年周期の株価の循環論は消滅する。

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