一段高に向かうには日柄調整
日経平均は11月以降2万2000円台の小幅レンジ相場が続いている。米国の利上げが予定通りに実施されるなど外部環境が安定的に推移しているが、投資家の慎重姿勢は相変わらずだ。一段高に向かうには日柄調整が必要ということであろう。
年度末に向け高値更新の強気相場
トランプラリーの高値で幕開けした今年の日経平均はその後調整に入り、もち合い相場が長引いたが、一年を通じて高値からの安値までの下落率は最大で7%に留まった。一方、日柄面では、2度のボックス相場において、いずれも安値まで約3カ月、高値更新まで4カ月程度かかっている。年明けも好調なファンダメンタルズが続くと見ており、同じリズムなら2月頃の転換点から年度末に向け高値更新の強気相場入りということになる。
長短金利の逆転は円安要因
12月のFOMCによれば、来年米国の利上げ回数は3回程度で18年末のFF金利の予測(中央値)は0.7ポイント上昇の2.1%であった。予想の範囲だが、債券市場では大型減税を織り込んでおり、金利上昇は限定的になりそうだ。年後半には長短金利の逆イールド化もありえるだろう。米国における長短金利の逆転は円安要因であり、過去の事例から平均値(長短金利逆転の半年後8.43%の円安)を当てはめると120円以上の円安も想定出来る。企業業績は今期(18/3月期)の上振れ期待に加えて、来期も10%以上の増益を見込んでおり、2018年の日経平均高値はPERのバンド上限からで27000円程度を予想している。
個別での注目銘柄は?
個別では、横浜ゴム(5108)、ダイフク(6383)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)。
光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏プロフィール
1960年奈良県生まれ 1982年早稲田大学政治経済学部卒、大和証券入社 1990年より光世証券 法人部、営業部長、現在コンサルティンググループ担当
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