株式市場のリスク要因を検証 国際テクニカルアナリスト 武蔵 宗久氏

225先物「ハチロク」の裏話|証券市場新聞

日経平均が底値を脱出する条件
株式市場にとって今年のリスク要因は、第1に新興国の景気減速懸念であった。しかし現在の各国の株式市場を見る限りそのリスクは解消しつつある。
ボベスパ指数(ブラジル)は、今年の安値から約37%上昇し昨年の高値を更新した。RTS(ロシア)は約36%上昇、SENSEX(印)は約19%上昇、ハンセン(香港)は約20%上昇した。第2のリスクは、英国のEU離脱問題であるが、欧州各国のその後の株式市場は総じて堅調に推移している。FTSE(英)は今年の安値から約20%上昇し昨年の高値まで162ポイントに迫っている。DAX(独)は約19%上昇、
CAC(仏)は約15%上昇、SMI(スイス)は約10%上昇した。
そして一番の注目要因は、あと3か月後に迫った米国の大統領選挙である。NYダウは7月12日に史上最高値を更新し、現在も高値圏で推移している。NYダウの動向を見る限り、選挙の勝負はすでに決していると思われる。そして選挙後にNYダウの2万ドル説が信憑性を増してくるものと期待する。世界的に見て一番出遅れている日経平均が、いつ底値圏を脱出するのか想定する。日経平均は年初から低迷状態にあり、現在今年の安値から約12%の上昇に留まっている。しかし8月15日に25日移動平均線が1万6382円で75日線を上回り、続いて現在下降曲線を描いている
200日線(現在1万7061円)を下から上に突き抜けると相場展開は大きく「変化」する。
もう一つの条件は、今年1月末の1万7865円を突破すると完全に底値脱出のサインとなる。テクニカル分析上、底値形成の期間が長ければ長いほど大底を脱出した後、株価が急上昇する確率が高い。

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