小林 祐樹社長に聞く【ダイレクトマーケティングミックス】|トップインタビュー

トップインタビュー|株式市場新聞

昨年10月5日に東証1部へ直接上場を果たしたダイレクトマーケティングミックス<7354>はテレマーケティングを中心に独自の手法で企業の営業を支援している。今後の戦略を小林祐樹社長に聞いた。

目次

創業の経緯は?

小林 祐樹社長

小林 祐樹社長

― 創業の経緯を教えてください。
小林 祐樹社長 少子化が進むなかで企業はモノ(商品)を売り難くなってくるのが見えていた。そのような状況下で営業の重要性が高まることに着目して設立した。

付加価値の高い営業で顧客のトップラインを向上

― 電話でセールスを行う企業からユーザーへのアプローチやユーザーから企業への問い合わせなどのアプローチと御社のビジネスを混同される方が多いと思いますが?
小林 祐樹社長 当社の業態を一言で表現するなら「営業BPO(業務受託)」だ。アウトバンドやインバウンドに関わらず、単純な業務はAIやRPA(業務効率化ロボット)に取って代わられ、コスト競争になってくる。エンドユーザーに直接アクセスすることでニーズや不満など様々なデータを蓄積し、付加価値の高い営業を行うことで顧客(企業)のトップラインを向上させている。

携帯キャリアに対する取り組み

― 御社の主要顧客であるNTTドコモでは昨年、実店舗での対応を廃止した新料金プラン「ahamo」が発表されました。このような動きを含めて携帯キャリアに対する御社の取り組みを教えてください。
小林 祐樹社長 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて来店客が少なくなっている。当社では企業の公式WEBサイト等と連携し、実店舗を経由しないユーザー対応チャネルを運用しており、今後の企業の多様化するニーズにも対応できると考えている。

コールセンター

コールセンター

都市圏拠点で優秀な人材を確保

― 営業力を高めるうえで優秀な人材の確保と育成が重要になってきますね。
小林 祐樹社長 一般的なコールセンターでは郊外に拠点を置いて、その場所で一つの業務しか行っていないことが多い。一方、当社では敢えて都市圏に置くことで優秀な人材を確保し、顧客満足度の向上に努めている。これにより例えば、携帯電話では若い人材、保険の提案では経験豊富な人材を充てるなど、顧客の年齢層や提案する商材によって最適な人員配置を可能にしている。時短勤務や月毎に変動する給与体系など柔軟性と成果主義を徹底した他社が真似できない人事制度も強味だ。

コールセンター

コールセンター

金融市場に意欲

― 上場を受けて今後の展望をお聞かせください。
小林 祐樹社長 コロナの感染拡大を契機に非対面での営業ニーズが増えてくる。今回の上場により、かねてより目標としていた証券や銀行といった金融市場へのアプローチを高めていきたい。

プライム市場を目指す

― 東証は2022年4月を目途に市場区分の見直しを行う予定ですが、これに向けての目標は?
小林 祐樹社長 プライム市場を目指すべく取り組んでいく。

記者の視点

新型コロナウイルスの感染拡大を契機に非対面で営業成果を上げることに多くの企業が苦心するなかで、エンドユーザーへの質の高い提案力を構築している同社のニーズは今後、ますます増えていくだろう。印象的だったのは都市圏に置くことで優秀な人材を確保していること。特に同社が本拠を置く大阪は、コミュニケーション能力が高い人材が確保しやすいという。今後、時代がAIなどでどのように進化しても、企業の成長は「人材」は支えることになる。効率化よりも営業の質を追求している同社の今後の業容拡大を期待したい。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

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