大証|企業速報 証券市場新聞

株式市場にとって2016年の最後の話題は「兜町の風雲児」と呼ばれた相場師、加藤 暠氏の死去だろう。1980年代には誠備グループを率いて、21世紀になってからは株式研究の会「泰山」を立ち上げ、業界に本格復帰、兼松日産や丸山製作所、新日本理化など数々の急騰を演出してきた。加藤 暠氏が東の大物仕手筋なら、西の大物仕手筋では2011年に西田晴夫氏が死去している。現在では、この2人の後継と言えるような大物は存在しないと思うので、この先、「仕手」という言葉が死語になっていくのだろうと思う。
筆者が駆け出しの証券記者だった時代は、地場証券を回ってK氏とか、N氏が仕掛けている銘柄ということで、噂を含めて色んな情報を収集していた。それが真実か嘘かは定かではないが、思惑からその銘柄が上がり、最後は当然ながら下落で元の株価位置に戻る。噂を信じて買う投資家もいれば、値動きを見て割り切って買う投資家もいた。噂やそれによる投資家心理を記事にしていたことを思い出したが、先物や為替による外人投資家の売買に振り回される現在の株式市場の方が、仕手株よりも不可解で夢がないと感じる。

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