星野三太郎の株街往来~企業の信用回復

大証|企業速報 証券市場新聞

神戸製鋼の不正に続いて、三菱マテリアルでも子会社が製品の検査データを改ざんしていたことが発覚した。第2四半期決算で上方修正が相次ぎ、東京市場では日経平均が連騰の新記録を更新する強い動きをする一方で、日産自動車の品質検査に絡む不正などを含めて、この数カ月で大企業に不祥事が次々と発覚した。日経平均の上昇は日本企業の高技術力が改めて評価されたとの指摘もあったが、今回の相次ぐ不祥事で日本企業の高品質神話が崩壊して、それが先行き企業業績に影響しないか不安だ。
神戸製鋼については、その昔、神戸発電所などの見学に取材で行ったことがあったが、地域の電力供給で需要な役割を担っており、企業の存在自体が地元自治体に不可欠なことを感じていた。数年前には堺市にある鋼管会社の工場で取材をしたこともあったが、品質検査の重要性を説明していたことを今も覚えている。海外から見れば特定の国の企業で連続して不祥事が起これば、一企業ではなくて、その国の企業全体として評価してしまうこともあるだろう。信用を築き上げるには膨大な時間がかかるが、それが崩れるのは一瞬だ。ここからの指数上昇には日本企業の信用回復が重要な鍵を握るだろう。

 

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