日銀総裁に雨宮氏!?【転ばぬ先のテクニカル】

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米雇用改善で東京市場一人勝ち

昨日の株式市場は東京市場一人勝ちの展開となりました。アジア市場は総じて下落し、香港などは2%超下げました。これは1月の米雇用統計で非農業部門の雇用増が市場予想の18.5万人を大きく上回り、市場予想の3倍の51.7万人で着地し、失業率も鈍化予想が一転3.4%と昨年11月の3.5%から改善したことが要因です。足元の米国景気は米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融引き締めで減速していると見られていましたが、雇用環境は大幅に改善していることが示されました。

米長期金利上昇でテック株売られる

詳細を見てみると接客・レジャーが12.8万人、教育・ヘルスケアが10.3万人など人手不足が著しいことが示されました。政府部門の雇用増は7.4万人増であり、民間部門の雇用増が差し引き44.3万人増でした。金利上昇が足かせとなっている自動車・同部品のみ6500人減少。民間部門の平均時給は前年同月比4.4%増であり、FRBの利上げを更に後押ししそうであり、米長期金利の上昇によりテック株が売られることとなりました。

次期日銀総裁に雨宮副総裁のスクープ

このような状況下、昨日の日経新聞一面に、次期日銀総裁に雨宮副総裁へ政府が打診とスクープ記事が掲載されました。まだ、正式決定ではなく、受諾するのかどうかは分かりませんが、雨宮氏は日銀出身の副総裁として、この5年ほど黒田総裁(財務省出身)を支えてきた人物です。

黒田日銀の重要な役割担う

2013~2018年の黒田総裁の前半の任期でも、日銀理事として金融政策の立案・運営で責任ある立場を務めました。「黒田バズーカ」と呼ばれた異次元緩和も、当時理事だった雨宮氏が政策パッケージの設計を主導したと言われています。その後のマイナス金利政策やYCC(イールドカーブコントロール)の導入も雨宮氏が重要な役割を担いました。

緩和政策変更ないとの見方で金融株売られる

そのため、直近の株式市場では、タカ派総裁誕生により政策変更が行われるといった憶測から10年債利回りが上昇傾向を示してきたことから銀行株が相場の主役を張ってきました。しかし、雨宮総裁となると、当面、金融緩和政策の変更は行われないとの見方が浮上することになります。そのため昨日の市場では銀行や保険など金融株が売られました。

資金の流れを慎重に見ていく

先週までの主役業種が利食い売りに押されることで、その資金がどこに向かうのかが注目となりますが、昨日は借入金の多い不動産が買われる展開となりました。今後もこの流れが続くのかどうか、慎重に見ていく必要がありそうです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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