東京市場は強い【転ばぬ先のテクニカル】

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反落スタートも押し目買いにプラス転換

昨日の東京株式市場は5日ぶりに反落スタートとなりましたが、その後、押し目買いが入り11時すぎにはプラス転換しました。日経平均の日足ローソク足は前日の陽線を陽線で包み形ですが、特段意味はありません。

窓埋め完了すると上昇に弾み

ただ、4月4日と5日に空けた日足の窓を埋めたこの動きを見ていると、日本株は明らかに上昇トレンドに乗っていると感じます。あとはTOPIXが2014.1ポイントからの窓を残していることから、この窓埋めが完了すると上昇に弾みがつくのではないかと思われます。

依然としてインフレ圧力根強い

12日の米国市場では注目の3月消費者物価指数が発表されました。結果は総合が5.0%(市場予想5.2%)、コアが5.6%(市場予想と同じ)でした。総合は1年前に高騰していたエネルギーや食糧価格が落ち着き市場予想を下回りました。一方、コアは家賃が鈍化する一方で旅行、輸送関連などサービスは依然としてインフレ圧力が根強いことが示されました。

問題は景気後退浅いか深いか

FRBが気にしているのはむしろサービス価格です。今後、景気減速が強まれば、賃金上昇も和らぎ、サービス価格の値上げも和らぐと思われますが、人手不足感はなかなか収まらず、シナリオ通りには進んでいないというのが実態です。3月のFOMC議事要旨では、今年後半から緩やかな景気後退が示されました。問題は景気後退が浅いのか深いのかということになります。

今後の地方銀行の流動性動向に注意

また、地方銀行の流動性危機を巡る懸念を表明していたことが明らかになりました。米銀2行の経営破綻で広範な金融ストレスが引き起こされないと明確になるまで、利上げを一時停止することが検討されたものの、最終的にはインフレ対応を優先すると結論付けたことが分かりました。ウォーレン・バフェット氏も、銀行倒産はまだ終わっていないと語っており、今後の動向には注意して見ていかねばなりません。

貸倒引当金大きく積まれるかは関心事

13日の米国では3月の米卸売物価指数(PPI)が発表され、また、今晩には3月の米小売売上高と米鉱工業生産、米4月ミシガン大学消費者信頼感指数が発表されるほか、JPモルガン・チェースやシティ・グループなど米銀行の決算発表が予定されています。大手行は問題ないと思われますが、貸倒引当金が大きく積まれるのかどうかは関心事となりそうです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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