EPSの急激な落ち込み【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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米国市場は政策金利高止まり懸念で失速

10日の米国市場では注目の4月の消費者物価指数が発表されましたが、前年比の伸びが4.9%と市場予想の5.0%を下回り、2年ぶりに5%を下回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ停止が意識され、主要3指数はそろって反発スタートとなりましたが、エネルギーと食品を除くコアCPIが前年比5.5%上昇と高い伸びが続いていることから政策金利が高止まりするとの懸念が強まり失速しました。

債務上限問題巡る不透明感も重し

NYダウは朝方210ドル高までありましたが、その後は一時下げ幅が320ドルを越えるなど不安定な値動きでした。債務上限問題を巡る不透明感は根強く、株式市場全般の重しとなったようです。

押し目買い入るも決算は芳しくない

昨日の東京株式市場は小動きで静かな取引の一日でした。しかし、東京市場は相変わらず押し目では買いが入ってくる展開が続いています。ただ、決算発表は芳しくありません。日経平均の一株利益(EPS)は4月半ばの2080円台から5月2日には2132円まで上昇し、概ね決算は好調と思われましたが、今週に入って落ち込みがひどく、10日のEPSは2005円に急低下してしまいました。

PERは14.5倍に跳ね上がる

1日で70円も落ち込むといったケースは珍しく、何かの間違いではないかと勘繰っておりますが、この結果、株価収益率(PER)は14.5倍に跳ね上がってしまっており、今後の決算発表でも変わらない場合は割高感が台頭し、上値追いは難しいというのとになりそうです。

2万6065円が妥当値

アベノミクス相場のPER数は概ね11倍~13倍強で推移してきました。仮に13倍付近まで株価が調整するならば、日経平均はEPS2005円×PER13倍=2万6065円が妥当値です。現在の株価は3000円割高に買われているということになるため、残された決算発表により是正されるのかどうか注意深く見ていかねばなりません。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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