FOMCはタカ派に傾くか【転ばぬ先のテクニカル】

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売り先行も押し目買いに陽線形成

本日の東京株式市場はNY市場の急落を受け売り先行スタートも、その後は押し目買いが入り日経平均は陽線形成となりました。

賃金インフレ根強くスタグフレーション懸念も

4月30日のNY市場では、FRBが重視する1~3月期の雇用コスト指数が1.2%増と市場予想を上回ったことで、賃金インフレが根強く、長期金利の上昇が嫌気され主要3指数は大幅下落となりました。一方で、その後に発表された4月シカゴ購買部協会景気指数や消費者信頼感指数は予想を大幅に下回ったことからスタグフレーション懸念も再燃した格好です。この結果を受けた米債市場では、政策金利に影響する2年債利回りが5%を超えました。

FRB議長会見はタカ派的な内容の可能性高まる

今晩は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されますが、政策金利は現状維持が見込まれます。また、雇用コスト指数が市場予想を上回ったことで、インフレ率が目標の2%に向けて低下するという見方は後退しそうで、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見ではタカ派的な内容になる可能性が高まりました。

ダウ、ナスダックに続きS&Pもデッドクロス

NYダウは25日線と75日線がデッドクロスして、上値が阻まれる格好となりました。S&P500とナスダック指数は25日線タッチから昨日は75日線割れまで売り込まれました。また、週足ではNYダウ、ナスダック指数に続きS&P500の5週線と13週線がデッドクロスしてきました。

FOMCの結果次第では10月末まで下落も

昨年7月末の天井打ち以降の動きと同様となっており、今晩のFOMCの結果次第では、昨年7月天井打ちから10月末までの下落と同様の流れが再現されるかもしれません。今週末3日には4月の雇用統計の発表も控えており、動きづらいものと思われます。

個別物色中心の動きでしばらく様子見

その割に頑張ったのが東京市場です。日経平均は寄り付きから売り物が持ち込まれましたが、3万8000円割れには至らず押し目買いが入りました。ただ、好決算を発表したレーザーテックの急騰が不安心理を取り除いた部分はあるでしょう。決算発表が本格化しておりますので、個別物色中心の動きであり、しばらくは様子見姿勢で臨むべきだと考えます。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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