不思議な急騰劇【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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日経平均799円高、TOPIX28ポイント高

本日の東京株式市場は不思議な急騰となりました。日経平均株価は799円高の4万1580円(+1.96%)、TOPIXは27.9ポイント高の2895ポイント(+0.97%)で取引を終了。出来高概算17億997万株、売買代金4兆4725億円。プライム市場の騰落は上昇1098銘柄、下落472銘柄、新高値92銘柄、新安値29銘柄となっています。

SOX指数6連騰で過去最高値

9日のNY市場はパウエルFRB議長の議会証言や6月の消費者物価指数の発表前ということで小動き推移。アナリストが出遅れ修正が期待できるとしたインテルが6%高となったことで周辺の半導体株が買われ、半導体SOX指数が6連騰で過去最高値を更新したことで、S&P500とナスダックも最高値を更新しましたが、S&P500の上昇率は0.10%、ナスダックも0.27%と小幅なものでした。

日経平均急騰でNT倍率14.36倍と拡大

この流れを受けた東京市場では東京エレクトロンが3.77%高、アドバンテストが4.13%高と指数を牽引し、そこへファーストリテイリングの3.2%高、SBGの4.0%高により大きく値幅が出たということです。日経平均の上昇率がTOPIXの上昇率を大きく上回る急騰でNT倍率は14.36倍と拡大しました。

急騰はSQ攻防が要因と考えるのが自然

明日はETFの分配金捻出のための売りが8000億円程度出てくると言われており、昨日同様に大引けで値下がりする可能性が高いと思われますが、今週末の7月限SQを巡り、通常はSQ週の水曜日に攻防戦が行われるものですが、値下がりが予想される水曜日に仕掛けるのではなく、前日に買い方が先回りで水準切り上げへと動いたのかもしれません。内外の要因を考えると、これほど大きな値幅で上げる要因が見当たらないことから、SQ攻防が要因と考えるのが自然ではないでしょうか。

梯子を外されても驚く必要ない

業種別指数を見ると33業種中、値上がり24業種、値下がり9業種。この値下がり業種の中に輸送用機器、海運、銀行、不動産が含まれており、人気業種が下げているにも関わらず指数が急騰したのは上述のような理由ではないかと考えており、明日、梯子を外されても驚く必要はないでしょう。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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