「転ばぬ先のテクニカル」~三菱UFJ株が指標

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

昨日の日経平均は反落しました。15日のNYダウは107ドル高の2万611ドルと5日連続で史上最高値を更新。ナスダック総合指数も7日連続で史上最高値を更新しています。しかし、東京市場は上値を買うどころか水面下に沈んでしまいました。こうなってくるとさすがに失望感が強まりでしょう。底堅い動きも継続しており、売りシグナルは出ていませんが、少なくとも上値は一段と重くなったと推測されます。

1万9615円高値更新は近くて遠い壁となりつつあり、ここを突破するには金融株が高値を取っていかないと難しいと思います。しかし業種別指数では保険は年初来高値を更新しましたが、銀行・証券は抜け切ることができません。15日の米国市場では金融大手のゴールドマン・サックスの株価が史上最高値を更新していました。そのため東京市場も銀行・証券などが寄り付きは買われましたが、結局徐々に値を消す展開となりました。

わたしはメガバンクの中心銘柄である三菱UFJ株を今の東京市場の行方を探るシンボルストックとして注目しています。ただ、高値は前日の高値の778.80円と揃えたことで、早期にこの高値を抜くことが出来なければ「毛抜き天井」となり急落の可能性が高まります。それは日経平均の調整色を濃くすることになるでしょう。

強気派は決算発表でEPSが1206円まで上昇しPERが16倍なので、割高感がないということを根拠に理屈を捏ねているようです。ただ、牽引役は資源高により利益を増大させた商社を含む資源関連銘柄の業績が押し上げているのであり、全体的にはそれ程上昇していないのです。また、米国の減税政策が近々発表されるという期待だけでNY市場もいいとこ取りのやり過ぎ感が台頭してきたと思います。

マーケットはいつも勢いがつくと、やり過ぎるのものですが、一向に機能しないワシントンを悪材料視する日も近いと思われます。NYが新値街道を驀進しても付いていけない日本市場。NYが調整に入った時に日本株も調整に付き合わされる可能性が高いことを今まで我々は何度も経験してきました。新値を更新するまでは現金比率をできるだけ高める必要があると考えております。

日々勇太朗

 

 

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