「転ばぬ先のテクニカル」~急落するなら絶好の買い場

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

昨日の日経平均は、小反発となりました。前日の急落に対するリバウンド域は小さく、取引時間中の森友学園の籠池理事長の証人喚問や、米下院の医療保険制度改革(オバマケア)代替法案採決の結果を見たいという市場心理が働いたものと思われます。

一昨日の急落で市場心理は一気に冷え込んできました。先週までは大半の市場関係者、投資家はいつ2万円の大台に乗っても不思議ではないという強気の見方で占めていました。筆者も約90日サイクルに基づき18300円近辺への下落の可能性を指摘しておきながら、3月10日に終値ベースでの昨年来高値を更新し、翌日も「並び赤」の買い線が出たことで強気に転換しました。

しかし、相場は1万9600円の分厚い壁を突破するほどの力はなく、立ちはだかりました。そして今週水曜日の急落です。昨日は一時1万9000円台を割り込む安値もありました。移動平均線では5日線と25日線がデッドクロス、日足は75日線を割り込んでしまっています。一目均衡表においても転換線と基準線がデッドクロスを示現、日足は雲の中に突入し遅行スパンも陰転してきています。

未だ1月16日安値の1万8650円を割れてはおりませんので、あくまでもボックス相場の中での変化です。仮に1万8650円を割り込んだ場合は急落する可能性もある訳です。

ここでエリオット波動における現在地をおさらいしておきましょう。まず大局の波動は長期上昇波動の3波目に位置しているものと考えます。起点はリーマンショック時の安値である2008年10月安値の6998円です。

長期上昇波動の第一波動は5波動の上昇です。2008年10月安値6994円~①~2010年4月高値1万1408円~②~2011年11月安値8135円~③~2013年12月高値1万6320円~④~2014年4月安値1万3885円~⑤~2015年6月高値2万0952円の5波動で完成。

長期上昇波動第二波は2万0952円~a~1万6901円~b~2万0012円~c~1万4865円~d~1万7613円~e~1万4864円と5波動の下落で完了しました。

昨年6月安値の1万4864円からは長期上昇波動第三波が始まっているものと思われます。その1波部分が5波動で進行中と見ており、現在はその4波の調整波動ではないかと考えます。1万4864円~①~1万7473円~②~1万6111円~③~1万9615円で現在④波の調整波か1万9668円③波進行中かといったところ。

ブリグジット以降の昨年7月~10月にかけてのボックス相場と足元のボックス相場は瓜二つであり、判断に迷うところです。ブリグジットの急落後の上値遊びのボックス相場を経て、トランプショックの急落後に上値遊びから同様の急落が起こると考えるのか、今回はそうではなく、90日サイクルボトム形成から上昇波動を取り戻すのか?

ただ言えることは、この波動分析が正しいのであれば、波が重なることはないので、11月1日高値の1万7473円を割り込むことはないということです。上昇三波は始まったばかりであり、先々は雄大な上昇相場が描かれるものと思われます。ここで急落するならばそこは絶好の買い場と判断しております。

急落した場合は1万4864円からの上昇幅の38.2%押しとして、1万8000円割れ程度ではないかと考えております。資金が潤沢な投資家ならば買い下がり、そうでなければ1万8650円割れで一旦ロスカットし、再度買い場を探るということでしょう。

日々勇太朗

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