エヌビディア一人勝ち【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
目次

金利上昇でもナスダックは上昇

5月28日の米ナスダック総合株価指数は1万7032ポイントまで上昇し、過去最高値を更新した。
この日の米国市場は利下げの開始時期が遅れることを警戒して長期金利が上昇し、ダウ平均が一時360ドル下落する場面があった。本来、金利上昇で売られるのはダウ平均よりもハイテク株の多いナスダック総合株価指数の方である。なのに逆行高となっている要因は、生成AI(人工知能)用半導体をほぼ独占する米エヌビディアの株が連日上昇しているからだ。

1年半で株価は約7倍

米オープンAIが「ChatGPT」を発表して1年半で株価は約7倍になった。特に5月22日の決算発表後の上昇スピードが速い。決算発表前の株価は949ドルだったが、僅か4営業日で1154ドルまで21%も上昇した。大型ハイテク株の代表であるGAFAM(アルファベット:旧グーグル、アップル、メタプラットフォーム:旧フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)の株価は比較的堅調な動きをしているが、上値は重い。まさに、エヌビディア一人勝ちの様相である。

脱エヌビディアには時間がかかる

英フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、2023年11月~24年1月期のエヌビディアの売上高は、マイクロソフト、メタ、アマゾン、アルファベットの4社で4割を占めた。メタやアマゾンは半導体の内製化に取り組んでいるが脱エヌビディアには時間がかかると株式市場は見ている。

高成長株でも株価の調整は訪れる

ダウ平均は5月20日に4万0003ドルと初の4万ドル達成で過去最高値を付けた。その後は3万8000ドル台まで下落しており、ナスダック総合株価指数と対照的である。ただ、エヌビディアが高成長株であっても株価の調整は訪れる。競争相手の出現や米経済の減速で大手ハイテク企業が設備投資を減少させるなど悪いことも起きるものだ。
また、エヌビディア以外の株価の下落が続くと利益が出ているエヌビディアを売却するといった動きも起る。エヌビディア1社でいつまでも相場を支えることは出来ない。また、日本株に売り圧力が強まっている。5月30日に日経平均は一時900円も下落し、3万7617円と3万8000円の大台を割れた。一番の要因は金利上昇だ。この日、長期金利は約13年ぶりに1.1%台に乗せた。金利から目が離せない。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はダイセキ(9793)、日本光電工業(6849)、バイタルケーエスケーHD(3151)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
2024年 3月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




株式市場新聞 marketpress.jp 株式ニュースと話題の銘柄

購読会員限定コンテンツ

Pocket

潮流|株式市場新聞

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次