円安沈静化で円高メリット株【転ばぬ先のテクニカル】

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日経平均3日続伸、TOPIXは反発

本日の東京株式市場は日経平均が3日続伸、TOPIXは反発しました。

消費者物価指数伸び鈍化し米主要3指数最高値

注目の米4月消費者物価指数は伸びが鈍化し、9月の利下げ予想が増加しました。また、4月の小売売上高は市場予想を下回り、しかも過去2カ月分が下方修正したことも後押しとなり、米10年債利回りが4.347%へ前日比0.092%低下したことで株式市場はリスクオンムードが高まり、米主要3指数は過去最高値を更新しました。

日米金利差縮小により円高が進行

米国金利の低下を受け、日米金利差縮小により円高が進行し、今朝は一時1ドル=153円53銭と1円以上の円高が進行。ドル円は25日線割れとなり、5日線が25日線にデッドクロス。一目均衡表でも転換線を下回り、150円近辺への円高進行が可能な形となりました。

調整局面抜け出し買いシグナル点灯

さて、日経平均は534円高の3万8920円で取引を終えました。これでようやくレジスタンスラインとして立ちはだかってきた25日線、75日線、5月SQ値をブレイクし、しかも、4月19日安値以降の戻り高値を超えて日足二段上げとなりました。テクニカル的には調整局面を抜け出して買いシグナル点灯と言えましょう。

もっとも値嵩株主導の上げ

もっとも本日の上昇は値嵩株主導の上げです。日経平均寄与度上位の東京エレクトロン1社で日経平均を155円押し上げており、リクルートで66円、ファーストリテイリングで61円といった具合で、寄与度上位10銘柄で459円高と日経平均の上げ幅の85.9%を占めています。また、プライム市場の騰落数を確認すると上昇607に対し下落は994を数えます。このあたりをどう考えるかは難しいところです。

3月期決算発表通過しEPSは126円も低下

昨日で3月期決算発表はほぼ通過しました。昨日段階の日経平均の一株利益(EPS)は2238円。3月末は2364円でしたので126円も低下しました。今朝の日経新聞では、プライム市場の1070社の集計で25年3月期の純利益が前期比4%減と5年ぶりの減益予想記事が掲載されていました。企業が減益を見込む理由として、中国及び欧州の景気減速、円安効果の剥落、先行投資による費用の増大を挙げています。

PERは17.39倍と割高

本日の日経平均は3万8920円台ですが、EPS=2238円ということは株価収益率(PER)は17.39倍。3月末の株価は4万369円でしたが、この時のPERは17.07倍なので、現状は割高となっています。EPSやPERだけで株価が決まるものではありませんが、今年のPERの最高値は3月27日の17.29倍であり、やはりEPSが低下したことは痛いなぁという印象です。

神戸物産は押し目買い狙い

ここでは円安の流れが沈静化してきたことで、円高メリット株への資金流入が考えられます。そこで神戸物産<3038>株に注目したいと思います。3月15日高値の4,187円高値から4月19日には3,295円まで下落しました。本日の引け値は3,556円ですが、下げ幅の3割弱を取り戻したところです。本日の上昇で5日線が25日線にゴールデンクロスしました。一目均衡表の転換線と基準線とのゴールデンクロスも近づいており、押し目買い狙いです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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