積極的な売買手控えられマチマチの展開
本日の東京株式市場はマチマチの展開でした。ロンドンとニューヨークが休場だったことで海外勢のフォローは限られているため、積極的な売買は手控えられたようです。寄り付き直後に上値を追いかける場面があり、日経平均は一時3万8981円高値までありましたが、心理的な壁となる3万9000円台が意識されたようで、その後、指数寄与度上位のアドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連銘柄が利食いに押されたことで失速しました。
13週線は本日3万8915円近辺
このところ連日13週線に拘って解説していますが、本日は3万8915円近辺に走っており、ここを終値で超えられるかどうかが観察ポイントです。
ヒンデンブルグ・オーメンは株価暴落の前兆
ところで、先週22日のNY市場で、ヒンデンブルグ・オーメンが点灯したと話題になりました。ヒンデンブルグ・オーメンは、「ヒンデンブルグの予兆」とも呼ばれ、米国株式市場のテクニカル的な株価暴落の前兆とされるシグナルをいいます。
発生条件は四つの条件を同じ日に満たした時
発生条件には諸説がありますが、直近では、以下の四つの条件を同じ日に満たした時に発生するとされています。
(1)ニューヨーク証券取引所(NYSE)での52週高値更新銘柄と52週安値更新銘柄の数が共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.8%以上であること。
(2)NYSEインデックスの値が50営業日前を上回っていること。
(3)短期的な騰勢を示すマクラレンオシレーターの値がマイナスであること(マクレラン・オシレーターとは値上がり株と値下がり株の二種類の指数平滑移動平均の差を言います)。
(4)52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えないこと。
点灯しても毎回大きく下げるわけではない
これらの条件が揃えば、1カ月以内に株価が5%超の調整局面に向かうとされていますが、点灯したからといって毎回大きく下げるわけではありません。また、一度発生すれば向こう30営業日は有効ですが、マクラレンオシレーターがプラスとなれば無効となります。
最近の点灯時は…
尚、最近は20年1月、21年3月、22年2月、22年4月などにサインが点灯しました。20年1月のサイン点灯時は、直後の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大と重なり、NY株は大きく下げました。21年3月に点灯した際はどちらかと言えば相場は堅調で、NY株は大きく上昇しています。22年の2月と4月に点灯した際はNY株はいずれも5%超の調整を演じています。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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