上値は重く4月後半から続くレンジ相場
先週の東京株式市場では日経平均が反落、TOPIXは3週続落となりました。週明け17日は日銀の金融政策を巡る不透明感を嫌気して急落スタート。その後は徐々に値を取り戻す展開となりましたが、上値は重く、4月後半から続くレンジ相場内での展開。日経平均もTOPIXも週足ローソク足は陽線形成となりましたが、13週線が下方転換致しました。
信用買い残高水準で投げ売り誘う急落欲しい
株価は膠着しているにも関わらず、信用買い残は4兆8697億円(6月14日申し込み分)と高水準であり、需給面からは、上げるための投げ売りを誘う急落が欲しいところです。
大手ハイテク除けばエンジンはガス欠状態
ところで21日のBloombergに以下の記事が掲載されていました。「S&P500種株価指数は最高値更新を繰り返しているが、株価を押し上げている数社の大手ハイテク企業を除けば、エンジンはガス欠状態のように見える。今年の上昇に参加する銘柄は少なくなっており、ブルームバーグが先週末までに集計したデータによると、同指数構成銘柄のほぼ3分の1が過去1カ月に1カ月ぶり安値を付けている。1カ月ぶり高値を付けたのはアップルやエヌビディアなどわずか3.2%の企業に過ぎない」。
エヌビディア最高値で陰線包み足
一握りの銘柄に資金が集中して指数を押し上げているということですが、その筆頭銘柄であるエヌビディアの株価はナスダック総合指数同様に最高値で陰線包み足となりました。
このチャート形状は警戒警報発令です。世界で一番ホットな銘柄の売りシグナルが今後マーケットにどう影響するのか注目せねばなりません。
21日の米国市場はクワドルプルウィッチング
また、21日の米国市場はクワドルプルウィッチング、すなわちメジャーSQです。SQ通過後のNY市場ではしばし調整局面を迎えるケースが多いことから、今週以降は軟調に推移する可能性があります。その場合、日経平均の下落は避けられないかもしれません。
売買代金低調で大型主導の展開が変化する可能性
来月以降は海外勢が徐々に夏休み休暇へと入っていきます。このところプライム市場の売買代金が3兆円台と低調になってきており、市場参加者が減少することで大型株主導の相場展開が変化する可能性があります。その場合、長らく売られてきた新興市場のグロース市場で個別物色が活発になるのではないかと思います。
グロース250週足「赤三兵」で資金流入
グロース250のチャートを見ると、今年3月7日の787ポイントから5月30日には594ポイントまで下落しましたが、その後、徐々に売買代金が増加しながら640ポイント台まで戻してきました。週足で5月最終週から「赤三兵」の買いシグナルが点灯し、先週も続伸となりましたので、資金が流入してきていることが分かります。
弁護士COMやカバー、ジーエヌアイに注目
ということで、グロース銘柄からテクニカルで弁護士ドットコム<6027>に加えカバー<5253>、ジーエヌアイグループ<2160>に注目しておきたいと思います。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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